世界に果たした影響に日本人は無自覚
宮脇淳子氏の「真実の満州史1894-1956」を読んでいます。その一部を抜粋しておきます。p.107~109 「日露戦争が世界に果たした影響に日本人は無自覚」日本は満州への領土的野心はありませんでした。遼東半島が欲しくて日清戦争を戦ったわけではないのです。遼東半島をくれるといったのは最初は清朝で、次はロシアです。日露瀬戦争も勝てると思って始めたわけではないですし、誰もその後のことまで考えていませんでした。自分たちが満州まで出ていって現地人を酷使して金儲けしようなどとは全然考えていませんでしたが、戦後の日教組が教える歴史観では、すべて日清戦争の初めから日本が謀略した侵略と搾取であると、わざわざ日本人のことを自虐的に悪く言います。(みんみんの補足)事後で金儲けしようとした民間人はたくさんいました。戦争を始める前から搾取を狙っていた訳ではないと宮脇さんは主張しています。日教組は中国共産党とコミンテルンの手先だったと私は思います。日本は日清戦争でたまたま台湾をもらって、一生懸命に経営して、日露戦争でも南満州鉄道を獲得してから慌てて対応したというのが本当のところです。日本は今でもそうですが、自分から積極的に世界観を持って出て行くよりも、対症療法的に受身的に来たものを必死にやりくりすることの方が多いと思います。(中略)しかしながら、日本人が自分たちがしたことについて、まったく自覚がないところは悪い点です。日本がパリ講和会議で出した人種差別撤廃案にしても、あれがいかに欧米の人間を困らせたか、日本人は全然理解していません。アメリカがハワイを併合したときも日本はかなり文句を言いました。アメリカはすごく腹を立てましたが、日本はそれについては無自覚で、その後、アメリカが日本に報復したくなるとは思いもよりませんでした。(みんみんの補足)日本はバカ正直でKYなところがある。それを中国に利用されて日米は離間の計によって戦争するハメになった。この点は自覚して反省しなければならない。もう中国に謝罪なんぞしてはならない。これ以上騙されないことを肝に銘じなければならない。日露戦争で満州や朝鮮への野望を打ち砕かれたロシアは、日本に仕返ししようと待ち構えていました。日本が恐ろしいと同時に憎くてたまらず、ソ連の革命にシベリア出兵で干渉されたこともあり、その恨みが1945年の終戦時、満州で日本の女性、子どもまで虐殺したこととつながっていると思います。日本人は何もしていないのに被害を受けたと思っています。しかし私はちょっと違うと思います。「私たちはこんなにやられた」「こんなに酷い目にあった」としか日本人は思っていません。自分たちがいかに世の中に多くのインパクトを与えたか、世界史を眺めたら非常によくわかります。それを全然感じていないのは不思議です。今の政治家や外交官も、ひたすら「ごめんなさい。私たちはもう悪いことをしません」と言ってばかりです。私から言わせれば「あなたたち、自分たちがいかに世の中を変えたか、もう少し自覚しなさい」というところです。日本人にその自覚がないため、却って無責任に映るのです。日本人が無自覚に正当論を述べたり、本当のことを言ったりすることが、相手にとって痛手になればなるほど、相手はそれを根に持ちます。(みんみんの補足)日本の経済力・技術力・文化は世界に多大な影響を及ぼしている。その影響を正しく自覚する必要がある。無自覚に経済的繁栄を追及すると第二のカルタゴになりかねない。(これは高坂正尭先生の口ぐせだった)