日韓関係の悪化について
私は1985年小さな商社に就職しました。その頃プラザ合意で急激に円高になったため日本製品を輸出しても利益が出なくなりました。ユアサ電池のカーバッテリーとかダンロップのタイヤとかミニベアのベアリングとか韓国工場の製品を中近東やアフリカへ売りました。1973年ドル円が変動相場制に移行した直後から中国が改革開放に転じるまでの十数年間、多くの日本企業が韓国に進出したのです。どんどん日本から韓国にお金が流れている間は親日だったんです。経済的に双方がwin&winの状態でした。ところが中国が改革開放に転じますと、そっちの方が賃金が安いんで日本企業は韓国への新規投資をやめてしまいました。韓国は日本から資本財や中間財を買って他国へ輸出します。自分たちが稼いだお金を日本に吸い上げられるという構造に陥り、彼らは日本を恨むようになっていったのです。お金の流れで説明が付く話じゃんと私は思います。日中関係についても基本的に同じです。1988年ソウルオリンピックが開かれました。あの時が日韓関係のピークだったと思います。その少し前からジャパンマネーが中国へ流れるようになったからです。2008年北京オリンピックが開かれました。あの時が日中関係のピークだったと思います。その少し前からジャパンマネーがインド・東南アジアへ流れるようになったからです。日本は世界一の金持ちです。純資産が300兆円もあります。みんなジャパンマネーが欲しくて堪らないのです。もう一度日本から金が流れ込むようにならないかと彼らは思っているはずです。