風を甘く見てはいけない
平昌五輪、発電用風車があるような所にスキーのジャンプ台を作るとは・・。しかし20年前の長野五輪の時も八方おろしが吹いて大変だったらしい。日本も韓国を笑うてはいかん。ただ韓国は長野の失敗から学ばなかったことは確かである。私が6年間住んだ神戸大学住吉寮は六甲おろしが常に吹くところだった。夏は涼しくてクーラーいらず。洗濯物をベランダに吊すとすぐに乾いた。海の近くで山の側というのはどういう所か。そんなところにスキージャンプやスノボーの滑走したらどうなるか・・私は3才まで神戸市灘区岩屋に住んでいた。阪神電車の西灘駅の近くである。3才から17才まで三田市に住んでいた。三田は盆地で冬めっちゃ寒い。坂が多くて不便なのだが・・それに慣れてしまっている。大学の寮も似たような所だった。2002~2007年、私はシャープ亀山工場で働いた。その間、会社が用意してくれたアパートで単身住んでいた。近くに能褒野神社があり、日本武尊の陵があった。その風景は三田に似ていた。亀山工場は風が強い。台風が来ると機材輸送用の箱が飛んでいくので、工場内に入れた。物流の担当者は苦労しました。山を背にした立地は良質の地下水が無尽蔵にある。それが液晶の工場を作った理由だった。鈴鹿おろしの風は六甲おろしに勝るとも劣らぬ凄さだった。なんでこんな所に工場を作ったんだ・・と私は思った。平昌五輪に出場した選手・関係者は同じ想いをかみしめているのだろう。S亀山の立地ミスの背景を説明します。液晶テレビの製造はパネル工程・実装工程・組立工程の3段階あります。当初の計画では全部、亀山の中でやるつもりだったのです。しかし液晶テレビの需要が多かったため、パネルの段階で外へ出すことになりました。そのためパネル搬送用の箱が建屋の外に積み上がることになりました。それが鈴鹿おろしで飛んでいく.パレットに箱を積み、その上にパレットを置いたら普通飛びません。どこの工場でもよくある光景です。しかしパレットごと崩れて飛んで行くのでした。こんな工場ありか・・それは亀山工場とシャープという会社の運命を予感させる不吉な光景でした。私が言いたいことは、風を甘く見てはいけない、ということです。