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2011年12月05日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
12月3日、文学の森主催の「村上春樹の描く世界」講座が始まった。

私はもちろん、村上春樹の大ファンである。しかし、研究者ではない。

一ファンが、村上春樹の魅力を、自身の思いを語り受講生と共有する
場としての講座、というスタンスで講座を開いた。

長編小説・短編小説・エッセイ・ノンフィクション・翻訳・講演

そして、翻訳された村上春樹作品について、などなど。

有名な小説の題名とあらすじを述べるのでは、書評とかわらない。
私らしい講座にしたい、と悩んでいた。

講座の数日前、夫に構成について話をした。

夫は、村上春樹のプロフィールを紹介するのは当然としても、
なんのために村上春樹講座を引き受けたのか、何を伝えたくて
講座を開くのか、と私に聞いた。

そして、ノーベル賞に一番近い、と言われているのはなぜか、
日本での評価と世界での評価についてはどうか?など、
村上春樹ファンでない人に村上春樹の魅力について
語ればいいのではないか?と言った。

その通りに構成した。

なかなかまとまらず、13:30からの講座に、12:50まで調べていた。
着替えて荷物(パソコン2台と本類)を、家族に手伝ってもらいながら
車に積み込み、約10分離れた会場へ。

別の講演のため、会場駐車場は満車だったが、私は依頼された
講師なので、本来駐車スペースは確保されているはずなので、
中に入った。駐車場の通路ではあるが他の車が通らない、
一番奥に車を突っ込み、いざ、会場へ。

過去の受講生が半分以上だった。
そして、多くの人が、村上春樹は有名だが、まだ読んだことが
ない、という人のようだった。

村上春樹が小説について、ノーベル賞を受賞するのでは
ないか、とマスコミなどでも大きくとらえられるようになった、
「カフカ賞」の受賞について、から始めた。

そして、村上春樹の小説について、私なりに感じたことを
語った。

村上春樹は、自身が言っているのは、小説を書き始めるときに
きちんとした筋立てとか結末を考えないで、大まかな流れを
イメージでき、よし、書こう、と思ったら書き始める、ということだ。
その辺の見極めが大切だ、とも言う。

この言葉から想像するに、村上春樹は、実生活とは別の
想像の世界の中で動き、体験したことをただ書き取って
形にしたものが村上春樹の小説ではないか、ということである。

なんとなく、まるでマンガの世界の吹き出しのように、
ぼんやりと想像上の空間が頭の中に浮かんでくる。

そこが魅力的な世界と感じたら、どんどん詳細にその世界に
ついて作り上げていく。その世界に住む人々の、自分と知り合う
前の時間まで創造(あるいは想像)できたら、あとは、自分との
かかわり、自分の時間軸と空間軸が重なるところ、あるいは
すれ違うところだけをピックアップして書いていく。自分の時間と
重ならなくなっても、登場人物の将来は別の物語として
続いていく。また、主人公の目線で書き取っていくので、
主人公が背を向けたとたんに、それまで見えていた相手が
見えなくなり、まったく別の風景や人物が目に飛び込んでくる。
それを書き取っていくのが村上春樹であり、小説の中では
一人称で語られる主人公なのだ、と私は思う。

そのことを語った。

パラレルワールドについて、あるいは、途中から小説の形態が
三人称になったこと、登場人物に固有名詞をつけるように
なったことなど、1回目には語らずにいた。

受講生さんの中で、まだ村上春樹を読んだことがない人に
どの本から読んだほうがいいか、というお勧め本を紹介した。

まずは、「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」。
これは、村上春樹ワールドの魅力を満喫でき、以降の
作品の魅力を予感できるものである。

「ノルウェイの森」は、純文学としてすばらしい。村上春樹が
有名で人気の作家となった作品である。純文学が好きな
人にはお勧めではあるが、村上春樹ワールドとはちょっと
違うので、ご注意を、と言った。

「ダンス・ダンス・ダンス」は、羊男が出てくる作品で、
いわゆる「鼠シリーズ」と共通する世界がそこにはあるので、
初期作品の集大成的位置づけのように思う、と語った。

ここまで書いて、ふと気づいたが、この3作品は執筆時期が
近い。もしかしたら、この3冊が、村上春樹の小説としての
魅力のすべての方向性をもち、それぞれの方向をもった
小説の出発点なのか、と思った。

さて、私が今まで一番回数多く読んだ本は、というと、
「遠い太鼓」というエッセイである。
「ノルウェイの森」から「ダンス・ダンス・ダンス」を書いている
時期の村上春樹の置かれた状況や精神状態について
垣間見ることができる。

「ノルウェイの森」や「ダンス・ダンス・ダンス」を読みながら
「遠い太鼓」を読むと、どのあたりを書いている時期なのか
どういう精神状態で書かれたのかが想像できる。

ディープに小説の世界に入り込み、海外、という、誰にも
邪魔されない環境で、小説の世界で起こったことを
書き写していく作業にのめりこんでいった状況を、エッセイの
文章の中から感じ取ることができるのだ。

最後に、「東京奇譚」について話した。

昼食をとることもできず、ぎりぎりまで調べて飛び出して
来ていたので、終わったときには、くたくただった。

受講生さんのうち、数人は、コンテストでぽんちが
金賞になったことを知っていて、お祝いの言葉や
ぽんちへのプレゼントを渡してくれる方もいた。

次回は10日である。
がんばろう。





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最終更新日  2011年12月05日 05時18分37秒



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