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2012年10月01日
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さかのぼること4年半。2月に入って間もないころ。
小6だったりんごは、中学の制服を買いに行こうと、私と一緒にデパートに行った。時期が早かったので、デパートには、専門の店員だけがいた。いかにもプロフェッショナル、という立ち姿で、私たちが近寄るとにこやかに応対してくれた。

「どちらの中学ですか?」
と聞かれ、学校名をうれしそうに答えるりんご。

「あぁ、それなら標準体ですね。こちらにどうぞ。」
と中に通された。上着やトレーナーを脱いで、りんごは待っていた。

「中学に入ったあとで、簡単にサイズ変更できるタイプがいいです。」

と差し出された制服。

サイズ的には、さすが、プロ、と思わせる、2サイズほど大きめのもの。

ただ、りんごはそれに袖を通そうとしない。
「どうぞ」
とにこやかに差し出す店員に、私は何と声をかけてよいのやらわからなかった。

りんごは一言。
「私は女子です。」

店員は真っ赤になってあわてて学生服を引っ込めて、女子用の制服を出してきた。

せっかく楽しみにしていた制服購入の出鼻をくじかれた感じで、がっかりして、別の店に行った。そこでも同じ応対をされるとどうしようか、と内心びくびくしていた。

応対に出たのは、以前住んでいたアパートのご近所の人だった。
「あら、もう中学生になるの?大きくなったわね。」
と、女子用コーナーに連れて行ってくれた。
そちらの店で制服を購入したのは、言うまでもない





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最終更新日  2012年10月17日 13時35分57秒
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