ほんだらかんだらと仲間たち

りんごやポコチャンはウィンドウショッピングが大好き。

つい先日も、りんごがワッチの弁論大会に応援に出かけたとき

（しかし、りんごが到着したときには既にワッチの弁論は終わっていた。）

（ちなみに、応援といっても、高校時代の應援團ではなく、聞きに行って聞いてあげる、
　家族としての応援。）

休憩をはさんで結果が出るまで１時間半ほど、時間がある、というので
弁論を聞かずに近くのモールでぶらぶらした、というのだ。

「１時間半くらいなら、ああいうお店を覗くだけで時間がたっちゃう。」

とりんごは言う。あぁ、大学生、してるなぁ、としみじみ思う。

「でも、ポコチャンはもっと、ウィンドウショッピング好きだよ。
　ポコチャンだったら、３時間くらいでもぶらぶらできるよ。」

・・・おいおい、どうしてそういうことを知っているんだ？

よく聞くと、高１になってしばらく、駅前の塾に通った時期があった。
このとき、勉強に疲れると、駅前をぶらついていたらしい。

それって、勉強に疲れる前からぶらついてたんじゃないのか？

まぁ、それも一つの高校時代の楽しみかな、と聞き流す。

「お母さんだったら、あの弁論大会で、もし時間があったら
　絶対、図書館でしょ。」

と、りんご。

そう、弁論大会の会場が図書館の３階だったから、もし、
時間をつぶそう、と思ったら迷わず図書館だ。
あ、でも、ワッチの発表が終わっていたとしても
私は弁論を全部聞いただろうけど。

（ちなみに、このとき、私は仕事でワッチの弁論を聞いてやれなかった
　ワッチは、英語の５分間の弁論をがんばり、７位に入賞した）

「お母さんが、もし、１時間の自由時間があったらきっと
　フードコートで座って本、読んでるよね。」

りんごは言った。

よーし、私もウィンドウショッピングを楽しんでみよう、と思い立った。

昨日、ヨークカルチャーの仕事が終わったあと、次の仕事がキャンセルになり
時間に余裕が少しできたので、イトーヨーカドーの中をぶらつくことにした。

車は４階に停めてあるので、まずは１階から順番に上がってぶらつく
ことにした。

普通なら、１階に用事があるならエレベーターでまっすぐ降りて
用事をすませてまた、まっすぐエレベーターで４階に上がるのだが、
今回は、エレベーターで１階まで降りて、各階をぶらぶら見て回る
ことにした。

１階は食品エリアと婦人服・婦人雑貨の売り場がある。

仕事着のスーツを探すが、よいのがない。

・・・いかん、いかん。目的を持って探すのじゃなくて
なんとなく、ぶらぶら、楽しむのだ。そして、もし
気に入ったのがあったら買ってみようかな、くらいの
気持ちじゃないと。

エスカレーターで２階へ。
ここは紳士服が中心。エスカレーターをはさんで
反対側には、子ども服が並ぶ。奥にはドレスやファンシー雑貨が
置いてある。

エスカレーターで３階へ。

ここには食器、寝具などの生活用品が主に置いてある。

結婚したてのころ、ここの洋食器売り場で、お金に余裕ができる
たびに、高級食器をひとつずつ買い揃えたな、と懐かしく
思い出してきた。最近のこの売り場は、そういう高級食器を
あまり扱っているようではない。

奥の寝具売り場でシーツや枕カバーを物色するが、
あまり気に入ったものがなかった。

エスカレーターで４階へ。
ここで、終点。
ここは、私が講座を受け持っているヨークカルチャーの教室と
ゲームコーナー、レストラン、１００円ショップ、文具類、本屋がある。

ぐるっと一通り、ながめてから車に戻ってりんごに電話した。

「りんごのマネをして、ウィンドウショッピングを楽しんだよ。」

りんごは電話の向こうで意外そうに聞く。

「で、どうだった？何か、いいもの、見つけた？」

私：「いや、あまりぐっとくるものがなかったよ。」

りんご：「ちなみに、どこで、一番時間つぶしたの？」

私：「本屋」

電話の向こうで、りんごが爆笑した。

りんご：「それって、普段と変わんないじゃん！」

そう、約１時間のウィンドウショッピングの中で、４０分ほど本屋に
いたのだ。１階から３階は、考えてみたら、スタスタと通り過ぎただけ。
それでも、私にしたら、エスカレーターを使ったのがかなりの挑戦だった。

また、チャンスがあったら、今度はせめて、ファンシーグッズのところでも
眺めて楽しむことにしよう。