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2016年12月02日
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先日、源氏物語の原文を読んでいるとき、頭の中をある音楽が流れ、どうしてもそれが頭から離れなくなっていた。
流れた音楽は、
ロス・インディオス&シルビアの「別れても好きな人」
読んでいたのは、源氏物語 若菜上。
光源氏が朧月夜を訪ねるシーン。
朧月夜という女性は、光源氏の敵対勢力の娘。
ある夜、邸に忍び込んだ源氏が、たまたま廊下を歩いていた
女性と関係を持つ。これが朧月夜と呼ばれる女性。
本来、この朧月夜は帝と結婚する予定であったが
源氏と関係を持ったことで帝の妻にはなれなかった。
しかし、帝は朧月夜を非常に気に入り、恋人兼秘書として
ずっと近くに侍らせる。
朧月夜は帝の真面目な愛情に感謝しつつ
源氏との逢瀬を忘れられないでいる。
そして、若菜上。
ここでは、帝は退位し出家している。
出家、というのは、肉体は現世にあるが、
魂は仏の元に行った、という状態。
つまり、朧月夜はある意味、未亡人なのだ。
片や、源氏はそれまで公私ともに完璧な幸せを
味わっていた。が、新たに迎えた正妻・女三宮が
予想に反してあまりに幼く落胆していた。
その上、この正妻を迎えたことで、それまで
正妻格として源氏のすべてを仕切っていた
紫上の心が源氏から離れ、家庭内は冷え切っていた。
そんなとき、ふと思い出したのが、昔の恋人、朧月夜。
源氏は朧月夜に会いたい、と手紙を書くが、朧月夜は
会わない、との返事。
しかし、返事をもらった、ということで脈あり、と
判断した源氏は紫上には別の女性のお見舞いに行く、と
嘘をついて彼女に会いに行く。
最初、朧月夜は
「どうして来るの?会わないといったのに」
と毅然とした態度だったが、源氏ほどの人を門前払いは
失礼だと考え、とりあえず家の中に源氏を入れる。
朧月夜は奥の部屋、源氏は手前の部屋で、間に取り次ぎの
女性を交えての会話となる。
とおりいっぺんのあいさつをしたあと、源氏に
「私とあなたの仲なのに、直接お話しができない、とは
情けない。
もう若くはないのだから、昔のような不埒な行いは
しません。
せめて、障子一枚隔てて直接お話しがしたい」
と、切々を訴える。
(何もしないから、僕の部屋に入ってコーヒーでも
 飲まない?という感じの誘い方)
仕方ないわね、とため息交じりに源氏の近くに寄る
朧月夜。この気配に源氏は
「だから彼女は重みがないんだ。」
と内心思う。(下心、みえみえ)
恋心を熱く語る源氏の声に、最初は毅然としていた
朧月夜だが、だんだん、昔の熱情が戻ってくる。
「だめよ、弱いから」
(そう、ここで、あのシルビアの甘く切ない歌声が
私の中で鳴り響いたのだ。)
このあと、二人を隔てていた障子の掛け金を
朧月夜が自らはずし、源氏を中に招き入れるのだ。
別れがたい激情に、次の逢瀬を約束する。
(BGM:「別れても好きな人」)
それにしても、千年前、宮仕えをしていた
一人の女性が、ここまで人物描写、心象風景を
描けるのか、と圧倒されてしまう。





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最終更新日  2016年12月02日 06時30分04秒
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