お局真紀子の素敵な毎日☆家族編 ポコチャン11月11日
先週の頭、ポコチャンが学校から封書を持って帰った。しっかりと封印されていた。しかも、表書きにポコチャンの名前と「保護者様」と書かれている。だいたい、こういう手紙をもらうときは、よくないとき、と相場が決まっている。学校からの配布物は、だいたいむきだしのプリントで参観日のご案内、とか、給食献立表など。封筒に入れられている場合は、アンケートの回収用がほとんどで、この場合、封印されていない。封印されたものの場合は、PTAの役員の依頼(決定)や会議開催通知で、表書きは役員様、とか保護者(私)の名前が書かれているのだ。子供の名前と「保護者様」と書かれているからには保護者にも必ず伝えなければならない大切なことが書かれたお知らせなのだ。ポコチャンは無表情に私にその封書を差し出す。何か大きなトラブルでもあったか、何か大失敗したか。まさか、多額の請求書・・・?そういえば、数年前、りんごが中学生だったとき同じクラスの男子数名がふざけて教室のガラス窓を割ったとき、その子の親のところに、弁償にかかった費用の請求書が届いたと噂に聞いた。きっと呼び出しをくらったのだ。関係各位に頭を下げてまわらなければならないのだ。私の頭の中で、請求書の金額と謝罪のための大量の菓子折りで羽の生えたお札がピラピラピラ~と出て行く・・・おとなしいポコチャンだが、何かやらかしたのだろう。「失敗したのなら、お母さんも一緒に謝ってまわるから・・・」そう、慰める言葉を心に描きながら封を切った。入っていたのは、手書きの文書でなく、印刷物だった。『(通知)』の文字が表題の最後に記載されているのが目に入った。検査でひっかかったのか?そういえば、小学校のとき、ポコチャンは心電図検査でひっかかり精密検査を受けたことがあった。健康診断の初期検査で『要検査』が出たのだ。あのときは、精密検査で大丈夫だったが、数年後、必ず再度検査をするように言われていたことを思い出した。ごめんなさい!すっかり忘れていた!ポコチャン、普段元気だったから、まさか、心臓にトラブルがあったなんて・・・・母親として失格だ・・・涙目になりながら、表題を落ち着いて読む。どんなことが書かれていても、もう、取り乱すまい。『「少年少女の主張」応募作文の表彰式・発表会の開催について(通知)』あ・・・なんだ・・・よかった・・・・えっ?ポコチャンの「少年少女の主張」作文が入賞したの?ポコチャンは少年少女の主張(中3の部)安積地区の最優秀だったのだ。りんごは、小6のときに最優秀をとった。ワッチは、小5のときに最優秀をとった。最後のチャンスで、ポコチャンもとった。ポコチャンは実は学校でこのことを知らされていたらしく、読み終えて顔をあげたらニコニコしていた。日付を見たら、11月11日。時間は8:30~。ポコチャンがあせっている。「この日は模擬テストと漢字検定がある日なんだ。模擬テストはたぶん、別の日にしてもらえるけど漢字検定、どうしよう。」急いで会場に問い合わせた。「表彰式は9:00~11:30ころまでを予定しています。」中学に問い合わせると「漢字検定は9:00~10:00です。」コピーロボットでもいない限りは参加は無理だ。再度、会場に連絡した。「わかりました。発表の順番を前後させますので、大丈夫です。」よかった・・・。文化祭では、やはり最優秀をとった中2の子が壇上で発表したがポコチャンは発表しなかった。時間の関係もあり、また、ポコチャンはいろいろなところで発表しているので舞台度胸があるだろう、ということで割愛されたのだ。確かに、いろいろな大会やコンテストなど壇上に立つことは慣れているし、何よりも、応援団長だからセンターに立つことも場数だけは踏んでいる。頭ではわかっていても、文化祭でも発表してほしかったな、と思った。そんなこんなで、発表会のことは忘れていた。昨日、学校から戻ったポコチャンが私に言う。「先生に、言われた。漢字検定は11月10日だから表彰・発表会に重なることはないよって。」