ニュースでご存知の方も多いと思いますが、この上記の写真は、
千葉県市原市で東日本大震災の直後に起きた石油コンビナートの爆発です。

ジャーナリストをしている友人が現地で撮影した写真を彼のブログにＵＰしていたので無断拝借してみました。
（東洋の武器商人みたいなキミのブログから無断借用です！ごめん！ちょっとだけ写真借りるよ！）


この写真は、爆発から10秒後に撮影された写真で、爆発した瞬間は、この10倍の炎が上がったそうです。

自分はこの瞬間、東京駅にいたので体験しませんでしたが、爆発地から数Km離れた店などは、
爆風で店のドアが開いたそうです。

さらに数Km離れた実家では、近所にカミナリでも落ちたのかと思えるような
空をつん裂くような爆発音を聞いたと両親が言っていました。

そこからさらに数Km離れた場所に住む弟の家の周りでも石油の臭いが漂っていたそうです。

この爆発で亡くなられた方もいます。
地震が原因で近所に死傷者が出ている事に、やりきれない気持ちでいっぱいです。

数日間、空を真っ赤にしてメラメラと燃え続けて、辺りは、石油臭い臭いで充満していました。

爆発から実に10日間、燃えつづけていました。
そんな町に自分は不安を抱えたまま住んでいます。

テレビではあまり報道されていませんが、東京から近い首都圏でも様々な被害を受けている事実をみなさんに知ってもらいたいです。

近所の被災状況は次回、写真入りで紹介していきます。


今回は、震災直後の東京に取り残された自分の様子を書きたいと思います。

前回の日記『★オレはいつでも地震満々！★』は、震災直後の気持ちを現地で書いたものだったので、
タイトルからもわかるように、そのうちなんとかなるだろうという気持ちで、
どこか楽観視していました。

前回の日記を東京・秋葉原の路上でブログにＵＰした直後から、震災後の事態が大変深刻なものだと徐々に肌で感じてきました。

前回の日記の直後の出来事から、今回の日記は始めさせていただきます！

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２０１１年３月１１日・・・。

東日本大震災の当日。


東京駅で震災にあってから、混乱する街並みを秋葉原まで徒歩で移動しました。
びっくりするくらいの大きな揺れの地震で電車の運行が止まってしまったけれど、
安全確認などの点検後、運転再開するだろうと思った。

まだ夕方３時すぎだし、横浜に行く予定を変更して、アキバでフラフラしながら時間つぶしして、電車が動き出してから帰ろうと思いました。

曇り空の街をテクテク歩いてアキバの駅前に着いた。
近くのＤＶＤショップに入った。
いまさらだけど、ＫＡＲＡの日本デビューシングル『ミスター』のＤＶＤ付初回限定盤を探してみる。
自分は日本デビュー後にファンになった人間なので、買いそびれていた。
定価1600円くらいのＣＤだったけど、プレミアがついて一時期、一万円にまでなっていた。
どこかの小さなさびれた店の片隅にまだ眠っているのではないかと・・・。

猥雑に物があちこちの棚に積み上げられた店内は、買物客がいっぱいだったが、なんか様子が変だ。

２階の売場に行く階段が封鎖されている。
まだ、５時なのに店内に『ほたるの光』が流れはじめた。

店が早じまいするみたいなので、店外へ。

よく見ると、街のあちこちの店がシャッターを降ろしはじめていた。

アキバの店は、老朽化したビルなどの建物の中にある店舗が多く、
それぞれの店で、家電品や、メディアソフト、フィギュアの箱などが
ところ狭しとうず高く積まれている店が多いから安全のため早じまいしているのだろうか？

道行く人達の流れに沿って、ヨドバシカメラに移動。

お馴染みのヨドバシカメラのテーマ曲が聴こえてきて、安心した。
ここは通常通り営業していた。

ここへ来た目的は？

今度発売されるＫＡＲＡの新譜『ジェットコースター・ラブ』をタワーレコードで予約しようと思ったから。
（どんだけＫＡＲＡが好きなんだよ！）

揺れた。

揺れてる。

ヨドバシ店内で余震が続く。

余震があるたびに、店内に業務放送が入り、各階の売場責任者に指示が飛んでいた。

タワーレコードがある階には、上がれないよう封鎖されていた。
余震が続いてるので、危険防止のため高層階の店舗は閉店したらしい。

大きく揺れる店内で、緊急放送が入った。
今日は、６時で閉店するとのこと。

また揺れた。

フロアが揺れている。

我れ先にと、下りエスカレーターに人が群がった。

「押さないでください。慌てないで速やかに・・・」
店員がそばで誘導している。

震災後、なんの情報もない自分は、このとき初めてかなりの緊急事態であることに気づいた。

闇に包まれつつあるトワイライトタイムをむかえつつある外へ。

駅の改札口は、鉄道が全面ストップして、どうすることも出来ずに混乱している会社員でいっぱいだ。

なにか、感じる！
いつもと街の様子が違う。
なにかが変だ！

「帰ろう！とにかく帰ろう！」

答えの出ない不安を感じた自分は自分に命じた。

今夜はＫＡＲＡ主演のドラマ『ＵＲＡＫＡＲＡ』の放送日だし、早く帰らないと。
予告編では、今夜はギュリお姉さんが主役のエピソードだったような・・・。
そんな理由があるので、０時までに帰れれば・・・（笑）
（どんだけＫＡＲＡ好きスムニダ？）

このとき、自分のケータイがワンセグなのを完全に忘れてる（笑）


千葉に帰る総武線に沿って、国道14号（京葉道路）が通っている。
以前、セールスマンの仕事をしていたとき何度か行き来した道なので、なんとか土地勘はある。

この道を行けば、歩き続ければ帰れる！
この道の数十キロ先には自分の住む町がある！

途中で電車が運転再開しても、この道なら駅にすぐ向かえる。

途中、路線バスが走ってたら乗ろう。
タクシーで千葉まで走ったら、いくらかかるだろうか？


ここからは自分の潜在意識の中の直感と、動物の帰巣本能で動き出した。

まず、自分の本能がしたこと・・・。

【バーガーキング】に行って、『チーズダブルワッパー』と『オニオンリング』を買った（笑）

緊急事態を直感した自分は、これから体力を消耗するだろうことを予測しての行動だろう。

飲食店ならたくさんあるが、無意識にテイクアウト出来るハンバーガーを選択していた。

手元が暗くなってきた時間、バーガーキングのバカでかいハンバーガーをムシャムシャかじりながら、
『秋葉原』を後にして、歩き出した。


時刻は、18:00過ぎ・・・。


千葉まで少なくとも30Km以上の道のりがあるだろう。
ホノルルマラソンなどは、42.195Kmの距離をランナーたちは走っているのだろうから、
素人の自分でもそれくらいの距離を歩くことは可能だと思えた。

人の歩行速度が時速５Kmだとしたら、せっかちな歩き方をする自分は、時速10Kmくらいのスピードは出ているだろうか？

自分は、大股で早足で歩く癖があるので、デートした女性が夕方には、無表情でぐったりしてしまうような失敗をよくしてきた（笑）
昔、付き合ってた彼女に早足の事でブチ切れられて、よく説教されたっけ（笑）


最悪、途中で乗り物に乗ることが出来なくても、時速10Kmなら、３時間で千葉エリアに入れる計算だ。


国道の両側は、会社帰りのサラリーマンとＯＬさんでいっぱいだ。
渋谷の駅前のスクランブル交差点なみの人たちが歩道に溢れかえっていて、
みな千葉方面に向かって歩いている。

もし、ここで転んでしまったら、後続の人達に踏み潰されてしまうだろう。

みな会社で支給された白いヘルメットを被り、『非常用持ち出し袋』と書かれたナップサックを背中に背負っていた。

そのヘルメット集団に混じって歩いた。


道案内の看板が見えてきた。

『浅草橋』

法人の業者だけしか取引してくれない洋服問屋が数多くある街だ。

ケータイでネットに繋いで仲間のつぶやきを見ていたら、鉄道各社は、今夜中に復旧の見通しは立たないと発表があったらしい。

「電車に乗れない・・・」

道を見てみると、上下線とも大渋滞でクルマはピクリとも動いていない。

路線バスは、乗車率オーバーしているんじゃないかと思えるくらいパンパン。

タクシーは見渡す限り、ぜんぶ乗車中。

道端に見かけるビジネスホテルの入口には、どこも【満室】の貼紙が・・・。


帰宅する手段、ライフラインはすべて断たれてしまった。

「こんな寒い場所で野宿するワケにもいかないし、オレは歩くしかないんだ！」

心の中、お先真っ暗。

浅草橋あたりから見た夜景の先の暗闇は、自分の不安な気持ちを暗示しているかのように見えた。



＜次回につづく＞