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2006.08.10
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               ハゴロモ


高校の頃、やたらと読んでた気がする「よしもとばなな」。
読んだわりに話の内容やら結末やらをちゃんと覚えていない私ですが、
どの作品にも独特のふんわりとした雰囲気が漂っていた記憶があります。


この「ハゴロモ」、
エッセイ以外でひさびさに手にしたよしもとばなな本でしたが、
読み始めてすぐに
「お、これはいいな」
という手応え。
物語の中にスッと入り込める感じは
いままで(のよしもと作品の中)で一番かな?
と思うくらいでした。


傷ついたところが
ゆっくりだけどじわじわと癒されていくような感じ。
すべてのよしもと作品に通ずるあの雰囲気は、
まさにこの「ハゴロモ」みたいなものなのかなぁ、って思いました。
自分の中でも大事な一冊のひとつに入りそうです。








ハゴロモ
よしもとばなな
/ハゴロモ

失恋の痛みと、都会の疲れをいやすべく、ふるさとに舞い戻ったほたる。
大きな川の流れるその町で、これまでに失ったもの、
忘れていた大切な何かを、彼女は取り戻せるだろうか・・・。
赤いダウンジャケットの青年との出会い。
冷えた手をあたためた小さな手袋。
人と人との不思議な縁にみちびかれ、
次第によみがえる記憶・・・。
ほっこりと、ふわりと言葉にくるまれる
魔法のような物語。(文庫版・背表紙より)


普通に考えるとけっこう突飛じゃないかと思える設定の登場人物も、
かなり暗くて重い境遇じゃないかと思える人物も
彼女の作品の中ではいつも自然にそこに生きてます。
やさしい物語の雰囲気はけして損なわれない。
ふしぎだなぁ・・と、改めて思ったのでした。
装丁も好きです!











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最終更新日  2006.08.10 23:08:40
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