|
テーマ:お勧めの本(7363)
カテゴリ:子どもが大人になってから読んで欲しい本
(大森美香・小泉すみれ/フジテレビ出版・扶桑社)
*ドラマ「不機嫌なジーン」のノベライズ版。 トップの伝言板でも宣言していたように、私はこのドラマに強い感心を寄せていました。 一番注目していたのは諫早湾干拓の話。 正直言って、ここまでドラマで言っちゃって大丈夫だろうか、このドラマ打ち切りになるんじゃないか?と心配になるほどのシビアな展開になってくれました。 それから、本筋にあたる主人公ジーン(仁子)の恋愛ドタバタ劇。 これはかなり楽しかったし、彼女の恋愛観は、かなり共感できて好きですよ(^^)。 筋だけ追うと、恋も仕事(研究)も干拓も、かなり重い話になっているのですが、全11話を通して見ると、生き物のの研究という舞台を使った「ラブ・コメディ」ってカテゴリーが一番しっくり来る物語でした。 とにかく、見ている間、とても楽しかったのです。 ただ、最終回のラストがとてもとても悲しい終わり方で、放送が終わってからは、胸の奥がきゅーっと痛む感じがずーっと残っていました。 それが、今回のノベライズ化にあたり、ドラマにはないカットが一番最後に挿入されていました。 文章量はほんの3行。 そしてこの3行に、ドラマ中の数学者・神宮寺が言う「平行角の公式」(二つの平行線は互いに近づいたり離れたりしながら永遠に交わることは無い?)=「男と女の関係」を当てはめて考えたとき、胸の奥の「きゅーっ」が「ほわっ」に変わりました。 この最後の3行に関しては、人によって賛否両論あるかと思います。 でも私はこの3行のおかげで、話にさらなる深みが加わったと感じました。 この「不機嫌なジーン」のノベライズ版、シナリオをもとに小説化されただけあって、台詞や舞台設定はドラマとほとんど変わりません。 シナリオのト書きを小説風に書き直しただけでは?と思うくらいです。 実際そうなのかなー?? うちの子が大人の恋をするようになったら、そして研究という夢のある仕事にもシビアな世界があるという事が受け止められるようになったら、その時はぜひ勧めてみたい一冊です。 不機嫌なジーン お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005.06.04 16:50:31
コメント(0) | コメントを書く |