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カテゴリ:本 音楽 映画
今は映画はほとんどロードショーだが、私が高校生の頃は二本立てや三本立てが普通だった。高校の帰りがけに良く映画館に寄ったが当時はまだベトナム戦争中で、横須賀の映画館は8割ぐらいがアメリカ兵というのが当たり前だった。
アメリカの映画を上映している時は、字幕では全然笑えないシーンで彼らが結構笑うのだ。多分我々の3倍は笑っている。ずいぶん損している気分で面白くない。 でもある日二本目の映画が始まった時、館内がいっせいにどよめいた。 「オ~~ ノ~~!」 フランス映画が始まったのだ。 先日「ラスト・サムライ」を見た時に、昔のそんな情景を思い出してしまった。 今度は9割は日本人だった。日本語のちょっとした台詞が可笑しいのに、アメリカ人が無反応という場面がいくつかあった。私の拙い英語力でもこの台詞にこの英訳ではニュアンスが伝わらないのではと思えるところもあった。 「ラスト・サムライ」細かいことを気にしないで楽しむ映画だ。とくに遅ればせながら 「壬生義士伝」を読み終えた直後だったので、武士が死んでまで守る義とは今の私にはあるのだろうかなどと考えてしまった。 仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌 久しぶりにこんな言葉が頭に浮かんだ。 でもこの映画は日本人には出来ない映画だ。私の世代では明治天皇に英語をしゃべらせるなんて発想は出てこない。でも英語で話さなければ、「勝元はどの様に死んだのか」との天皇の問いに I will tell you how he lived. なんて日本人にも理解できる英語は生きてこないな・・・なんて思ってもみたり。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004.11.25 18:00:22
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