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そぞろある記

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2004.02.24
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カテゴリ:カテゴリ未分類
もうすぐ結婚20周年だ。
記念に箱根か伊豆あたりで一泊しようかと検討していたが、決まらない。
時々宮ノ下の富士屋ホテルにお昼を食べにいったり、乙女峠に富士山を見に行ったりしているので、わざわざ一泊しなくても良いという事になってしまう。
もう少し遠くではとも思うが、移動時間がもったいない。
無芸大食の我々夫婦は、物見遊山や温泉が楽しみではなく食べる事のみが目的だとやっと気がついて、ではどこにと言う事になった。

「ごちバトル」で見たり、知り合いの話で興味があった「うかい亭」に行く事にした。

小田急の中央林間が最寄り駅らしいのだが、横浜から相鉄で大和まで行きそこからタクシーを使った。
住宅街の中の大きな木々に囲まれた屋敷風の建物は、金沢に建てられたオランダ商人の屋敷を移築した物だという。
2階のカウンターの席に案内された。
時間が少し早かったので円形に20席程あるカウンター席が貸し切り状態だ。
一応少しおしゃれしていった私たちを見てコックさんが今日は何か特別な日ですかと尋ねるので、実は結婚20周年でと答えた。

生ビールで乾杯し、私は牛のカルパッチョ、家内は鯛の前菜をいただく。
魚介類はアワビの塩竃焼きに何とかというキノコを使ったバターソースをたっぷり合わせた物、これが実においしかった。青森の三戸で採れたアワビをやはりそこで採れた昆布でくるんで、たっぷりの塩を載せた上にワインをふり、蒸し焼きする。身が固くならず、ソースもよくあっている。ソースを最後まで食べられるようパンを一片添えてくれるのだが、お皿をなめるようにパンで隈無くぬぐってしまった。

肉は但馬牛の霜降り肉。
まずはニンニクを油で揚げていくのだが、焦がさないようにニンニクをカリカリに仕上げるのが結構技術がいるらしい。焦げて苦みがついたらお終いなので、これが出来るまで徹底的に指導させられるとの事。
霜降りの肉はミディアムかミディアムレアぐらいの焼き加減がお薦めというので、そうしてもらう。家で自分で調理する霜降り肉は油濃くって嫌だと思っていたが、肉と焼き方両方のせいだったと納得。
塩の振り方が見事なので聞いてみたら、これも腱鞘炎になるくらい練習したのだという。
黒い紙を敷き、端から端まで濃淡無く振るのは結構難しいんですとの事だ。
伯方の塩のパウダーのように細かい粒子の塩を肉に平均にかかるよう振っていく。
付け合わせに先ほどのニンニクとタマネギをスライスして絞った物などが付き、ソースも2種類ほど出たがほとんどそのまま肉だけを食べた。

デザートは別室のデザートルームで。
私はプリン、家内はイチゴを暖かいソースに絡め、アイスを添えた物を頼んだが、お皿の周りに家内のには「おめでとうございます」私のには「結婚20周年」とチョコで絞り書きしてある。そしてデジカメで記念写真を撮ってくれて帰りまでに用意してくれた。
別のテーブルでお誕生日のお祝いで来ていた家族がいたが、ケーキを持ったウエイターやウエイトレスがハッピーバースデーを歌っていた。

料理はもちろんだが、コックさんにいろいろ質問して料理の蘊蓄を聞いたり、建物や従業員の応対などすべての雰囲気を楽しんでもらう事に徹した店の方針が感じられ、また来たいと思ってしまう。
自分の商売のあり方なども反省させられて、有意義な一日だった。





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Last updated  2004.02.26 09:19:33



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