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テーマ:政治について(20202)
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私の一つ年下の知人が今年入隊の自衛隊幹部候補生の激励会に出席したそうだ。
半分が防衛大学出身で、残りが一般大学出身だという。 知人の父親と同じぐらいの年齢の方と、知人と、数人の幹部候補生が同じテーブルだったという。 私達の父親世代には海軍兵学校や陸軍士官学校出身者が多い。父親世代の方が候補生にむかって、多くの同胞を戦死させてしまったとの思いを引きずっている海兵や陸士出身者が沢山いると話していたそうだ。 知人の父親は南方で終戦を迎え、戦争に生き残った戦友を餓死で失うという悲惨を極めた体験をしている。その父親はその後権力や権威を絶対的に否定し、自分以外を信じない生活をしてきたそうだ。その父親を見てきた彼は、権威を否定する為に政治家を志した。 でも若い幹部候補生は「任務とあらば、どんな危険をも顧みません」と話したそうだ。 自分の息子と同い年の青年が恬然と話す口ぶりに、頼もしさ以外のものを感じたという。 土地柄、防衛大学の学生や自衛隊の方と話をする機会があるが、日本の旗を掲げて世界に貢献したいとの純粋な思いを口にする若者が多い。 むしろ私の父親世代や、私たちの世代の方が彼らに、お国の為に死ぬなんて思うなとか、国家なんていい加減なものだから信用しすぎるな、なんて慌てて言ってしまったという。 自衛隊のイラク派遣を巡っては、「夫が派遣されると聞いた夜は一晩中泣き明かしました」的な、毎度お馴染み朝日新聞のお涙頂戴記事や、日本はアメリカの犬だ、キャンキャン、キャンペーンなどのお約束ごとが繰り返されるのはいつもの通りだ。 でも自衛隊員にむかって「あなた達は人を殺しに行くんですか~」とか「アメリカの手先」と言うのだけは止めてもらいたい。イラクに行くことを決めたのは彼らではなく政治なのだから。 イラク戦争への日本の関わり方にはいろんな意見がある。 私はアメリカのユニテラリズムには強い反感がある。日米同盟関係を基軸にと言っても、米国に追随させられているとの思いが強くある。自衛隊の派遣を決定した時も、日時を切って国連の関与をアメリカに約束させ、守られなければ撤退し、資金の援助も出来ないぐらいのことは言うべきだと思っている。 フランスがイラク戦争に参加しなかったのは、アメリカのユニテラリズムに従わないというプロパガンダの意味合いが強いだろう。でもこの国は世界への人的貢献の実績もあり、軍事的な背景もある。 だが日本には戦力が足りない。北朝鮮に拉致された同胞を救い出しに行く戦力もない。 情けないが、アメリカに追随しつつ、人的貢献をしながら発言権を増していく、この小泉首相の方針を消極的ながら支持せざるを得ない。 早く本格的な抑止力を備えた真の独立国家になる道を日本が歩むようにしなければ、との思いを強くした。 イラクの人質事件に関しては、人質にされた家族に小泉首相が会わないことに多くの疑問が寄せられているようだが、私は逆に何故家族が首相に会いたがるのかがわからない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004.04.12 20:21:07
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