そぞろある記

母が亡くなって３年半、兄弟がお正月に一堂に会することがなかった。
会うのは法事の時だけだった。

今年のお正月はどうしようかと家内と話していたが、たまたま長女が今年成人式なので、晴れ着姿を皆さんにご披露旁々集まって頂くのが一番だと思い、市内のホテルで会食することにした。

家内の兄弟一家を含め１３名の人数だったが、ホテルのご配慮もあって、本当に和やかで楽しい会食が出来た。
父も孫の晴れ着姿をデジカメで写していた。
父が入っているケア付きマンションを訪ねると、廊下の掲示板に私たち家族の写真などが掲げられていて、父も孫達を誇りに思ってくれているんだとの想いが伝わり、くすぐったい思いに駆られていた。

今日は父をはじめ、およびした方々が本心で楽しんで下さったのが私たちにも伝わり、本当に充実した満足感に浸っている。
娘も終始嬉しそうな顔をしていて、人の好意を疑いなく受け止められる子供に育っていることを、自慢したい気持で一杯だった。

只々楽しい思いだけのお正月を迎えられるのは、周りの皆さんの暖かい思いやりがあればこそと実感した。
私たちも周りの方々を幸せにしてあげられる人間にならねば。
こんな難しい目標を今年の目標にしようと思った。