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2013.02.10
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カテゴリ:雑記。

逆襲ってほどのことじゃなかったけれど、子どもの頃に体験したお話。

私が小学校6年生の時。
多分、2学期の終わりか、3学期の始めころだったと思う。
当時住んでいた一帯の借地を大家さんが売ってしまうか何かで、引っ越すことになった。
新しい家は、子どもの足で、そこから歩いて3~40分離れた場所。
そこは、今通っている学校とは違う学区の土地だった。

昔は今みたいに学区が自由にならなくて、越境入学とか出来ない頃で。
本当は転校しなくちゃいけなかったんだけど、多分母が頑張ってくれたのだろう。
歩いて通える距離だったし、私は卒業間近の6年生ということもあって、特例で2つ下の弟も一緒に、学年末まで前の学校に通わせてもらえることになった。

みんなと一緒に卒業できることはとても嬉しかった。
けれど、同じ中学に通えなかったことが、本当に本当に悲しくてたまらなかった。
大好きだった友達と離れてしまうのがイヤだった。
小さな世界しか知らない子どもにとって、それはそれは一大事だったのだ。

その大好きだった友達には、年の離れたお姉さんがいたせいだろうか。
同じ年齢のわりにはちょっと大人びていて、いつも物事を一歩引いてみるような、クラスでもお姉さん的な存在だった。
ちなみに彼女に出会ったが故に、私はオタクの世界にネコまっしぐらな人生を歩むことになった(笑)

みんなと離れて、誰も知り合いのいない中学に通うことになって嘆く私に、彼女はこともなげに言った。

「じゃあさ、その学校で一番えらくなればいいよ。トップになって、学校全体を支配してやればいい。
そうしたら、全員があなたの手下になるじゃない」

他人事だと思って! そんなこと出来るわけないじゃん!
私は心の中で、ひっそりと文句を言った。

 

無事、卒業し、新年度。

中学で新しく顔ぶれが変わるとは言っても、学区はほぼ小学校と同じ区域。
たいていは始業式の日には、同じ学校の子たちで仲良しグループが出来上がっちゃってるものなのだ。

地域が変わると、子どもたちの雰囲気は、こうも違うのかと思った。
一緒に生活してれば、同じ班とか席の近い子同士でそのうち仲良くなったりもするのだけれど、私はスタートですでに出遅れてしまっているのだ。
内輪話についていけないし、趣味のあう友達はいない。(なにせオタクだったからね!)


入学してから数ヶ月ほどして隣のクラスに親友と呼べる人ができるまで、多少仲の良い子は出来たけれど、それでも異邦人のような居心地の悪さを持ち続けていた。

 

中学生活が始まったある日。
クラスで学級委員を誰にするかという会議が開かれた。
なぜかうちのクラスは、消極的というか無関心な生徒が多かった。
ほかはとっくに決まっているのに、うちのクラスだけが何日も何日も、帰りのホームルームの時間を費やし、昼休みを費やし、放課後居残り会議をしても決まらなかった。
担任の先生は、指名をすることも、推薦投票させることもなく、頑として立候補で決めさせた。
多分、押し付け合いをさせないためだったのだろう。
こういうのって、一度ターゲットが決まると、ずっと押しつけられ続けるものだから。

私は立候補しようとしては何度もためらった。
学校生活で明らかに浮いていて、しかもその頃から少しずついじめられ始めていた自分が目立つようなことをするのは、エサを持って猛獣の前をうろつくようなものなのではないかと思ったのだ。
表に立つことで、余計に攻撃対象になったりはしないだろうか。
すごく不安で、すごく怖いことだった。

がしかし、元来、私は短気なのだ(笑)
そして非常に楽天家でもある。
何せその担任に通知表に「短所:楽天的すぎる」と書かれたくらいだからねっ!(笑)

私は、小学校の友達の言葉を思い出していた。

「トップになって、学校全体を支配してやればいい。そうしたら、全員があなたの手下になるじゃない」

学校全体は無理でも、1クラスくらいなら可能じゃね…?

1週間以上にわたる、通夜のような会議の沈黙にうんざりした私は、ついに放課後、担任の元に行き、「私やります」と告げたのだった。

「そう。じゃあ、次の会議の時に、ちゃんとみんなの前で立候補しなさい」

女子の学級委員が決まったら、男子もあっという間に決まった。
きっとみんなきっかけを待っていたのだろう。
重苦しい沈黙を破って何かをするのは、大人だって勇気のいることだ。

 

かくして私は、発言権と肩書きという武装を手に入れたのだった。






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Last updated  2013.02.10 19:21:33
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