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テーマ:今日どんな本をよみましたか?
カテゴリ:海外のミステリー&ファンタジー小説
みなさんこんばんは。モントリオールオリンピックのバレーボール女子で金メダルを獲得したメンバーで、東京オリンピック・パラリンピックの招致に貢献した荒木田裕子さんが亡くなったことが関係者への取材でわかりました。70歳でした。今日もコナンシリーズを紹介します。
愛蔵版 英雄コナン全集4 覇王篇 Complete Conan Collectors Edision 4 The King Of Barbarians ロバート・E・ハワード 新紀元社 とうとうコナンがアキロニアという国の国王になる。てっきり「海賊王に俺はなる!」路線かと思っていたが、きっちり領土があり宮廷もある。しかし 「王冠をかぶる心がまえはできていたが、かぶりつづける心がまえはできておらんかった」 作中で彼も言っていたように、為政者の器ではないのだ。 また、ここまで様々な敵と戦ってきたコナンだが、敵の種類は簡単に尽きる。最初のうちは、人並み外れて強い人間や、武力をバックに立ち向かう人間など“人間”が相手だった。しかし、個対個では、必ずコナンが勝つ。そのようにキャラクターが作られている。そうするとマンネリになる。ちなみに怪物も出てくるが、コナンがやはり倒してしまう。だから本編では三作とも魔道士である。ひ弱なので、もちろん魔道士は叶わない。しかし魔力は人力を超える。だから最初はコナンを劣勢にできるのだ。するとコナンではなく、魔道士に対応する魔が助けてくれる。結局はコナンが倒すといっても、魔VS魔の戦いになるので、基本パターンからは外れてしまう。常に、更なる最強の敵を考え続けるのは難しかったのではないか。 『不死鳥の剣The Phoenix On The Sword』 まずは、悪だくみする者たちの描写から始まる。前王を倒しアキロニアの王になったコナンを良く思わぬ輩は多い。カラバンの伯爵ヴォルマナ、黒騎士軍団の司令官グロメル、アッタルスの男爵ディオン、吟遊詩人リナルドに使われているふりして、実はアスカランテが彼等を操っていた。王朝と癒着して富を得たいヴォルマナ、正義を行い王を称える歌を歌いたいリナルド、全軍を掌握したいグロメル、王になりたいディオンの望みを叶えてやり、最後には自分が王位に就こうと考えていた。それを可能にするのは、彼の奴隷でスティギア人のトート・アモンだ。彼はアスカランテに弱みを握られていた。アスカランテの描いた筋書きで、コナンの信頼のおける側近は兵を連れて国外に出てしまい、コナン危うし!ところが古の神官が表れて、不死鳥を刻んだ剣を渡してくれる。一方トート・アモンも、ひょんな事から望みのものを手に入れる。さあコナンの一発逆転が始まる。 『真紅の城砦The Scarlet Citadel』 オピルのアマルラス王が、国を荒らしまわっているコト王ストラボヌスを討伐するため兵を出してほしいと頼んできた。ところがアマルラス王はストラボヌスと手を組んでおり、軍を発したコナンは絶体絶命。ストラボヌスの側には魔道士ツォタ・ランティがおり、コナンを殺したい両王を止めて、生け捕りにする。さあ今回も出てきた魔を使う存在。こういう時には魔に魔をぶつけるしかない。というわけで、コナンは魔道士のライバルで十年前に姿を消したぺリアスに助けられる。しかし、やはり力で相手を倒したいコナンは 「きれいな剣と、その剣を味わわせてやるきれいな敵を与えたまえ」 と願う。政治的駆け引きとは無縁な王である。 『龍の刻The Hour of The Dragon』 ミトラ神の神官オラステス、アキロニアの王座奪還を狙うヴァレリウス、ネメディア王の弟タラスクス、ネメディア国の男爵アマルリックらが、石棺に眠っていた魔術師ザルタートンを蘇らせる。彼等はタラスクスをネメディアの王位に、ヴァレリウスをアキロニアの王位につけようと画策。逃亡するコナンを助けてくれるのがネメディア王の宮廷に侍りながらも地味なため王の目に留まらなかったゼノビア。一目見たコナンを恋い慕い、逃がしてくれたどころか、一緒にいては足手まといになるからと自分はこの国に留まると宣言する。企みで自分に近づいてくる悪女には冷たいが、純粋に自分を慕う相手にはめっぽう優しいコナン。最後には絵にかいたようなハッピーエンドが待っている。尚、本編はアーサー王に擬せられた箇所がある。 資料編 「我が法典はこの斧なり!」(なんかこのタイトル決め台詞にスライドできるだろ) 『不死鳥の剣』別バージョンで王の名がキング・カル。完成稿と異なり、冒頭に王を倒そうとする輩が勢ぞろいして、それぞれの願いを述べ、血の誓いを立てる。奴隷の娘セノと貴族のアラの恋物語がプラスされている。勝利した時にキング・カルが二人の結婚を認め、四の五の言う奴は!と言って出てきたのがタイトルの台詞。 「不死鳥の剣(初稿)抜粋」 こちらも冒頭に、悪者たちの血の誓いが出てくる。だとすれば、編集がカットを命じたのだろうか。確かに、完成稿はアスカランテによる悪者たちの説明台詞に代わっており、こちらの方が良い。 「I・M・ハワード博士からH・P・ラヴクラフトへの手紙」「ロバート・アーヴィン・ハワード――ある追想」「ロバート・アーヴィン・ハワード」「I・M・ハワード博士からE・ホフマン・プライスへの手紙」 愛蔵版 英雄コナン全集4 覇王篇 [ ロバート・E・ハワード ]楽天ブックス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
November 5, 2024 12:00:28 AM
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