映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

今さっき三つ目の原稿をあげました。昔「原稿に追われる日々を送ってみたい」
と思ったこともありますが、実際なってみると別にドラマティックでも何でもない。
ただ与えられた責務をやるだけというか…でも最初の読者になれるのは嬉しくもあります。

これも昔映画館に見に行った映画です。
この頃も今もエミリー・ワトソンが好きなんです。



出演
エミリー・ワトソン　ヘレン・ミレン　マギー・スミス　

クリスティーン・スコット・トマス　ケリー・マクドナルド　アラン・ベイツ　デレク・ジャコビ　ライアン・フィリップ　マイケル・ガンボン

リチャード・E・グラント　チャールズ・ダンス

ジェレミー・ノーサム　クライヴ・オ－ウェン

音楽
パトリック・ドイル

脚本ジュリアン・フェローズ
アカデミー賞最優秀脚本賞

　第一次大戦は既に過去のものとなりナチスドイツの台頭で再び戦争の影が忍び寄りつつある32年のイギリス。郊外にあるカントリー・ハウス「ゴスフォードパーク」で開かれるパーティに出席するため多くの貴族達がやって来る。ホストであるウィリアム郷とその夫人 シルヴィアの廻りに集まったのは仕送りの年金アップを目論む老伯爵夫人や事業の援助を受けようとするシルヴィアの義弟。遺産目当てにウィリアム郷の娘を口説こうとする青年。まだ新米の伯爵夫人のメイドメアリーは戸惑うばかり。やがて2日目の夜ウィリアム郷が誰かに殺害された。

　きらびやかに着飾って言葉を交わす人々。でも胸の内で考えている事は裏腹。そんな人達が特定の場所に集まってくる。渦の中心にいるのは、複数の悪意を向けられるある人物。

不倫、陰謀、悪意、反目が交錯し、頂点を迎え、やがて新たなる展開を迎える
さまは、まさにクリスティの小説の世界。久々にミステリィを読みたくなります
但し、小説では貴族の方に主に焦点が当てられ、鍵を握るとわかった時、 あるいは哀れな犠牲者となった時だけ召し使い達が注目されていたけれど、本作では階上の貴族達、階下の召し使い達、共に最初からスポットが 当てられている。 あえてミステリーの常道を外したような所はこの部分にとどまらない。

事件が起こって登場する刑事の描写は、ミステリーものに対するパロディだろう。しょっちゅう方角を間違えては部下に指摘されるし、証言録取の仕方もいいかげん
あまり言ってしまうとネタばれになるが、
アルトマンの正統派ミステリーをあえて外した部分は他にもあるので、映画で確かめて見て下さい。ミステリーファンならあっと驚くはず。


ミステリィファンには、英国テレビドラマシリーズ「修道士カドフェル」の タイトルロールを演じるデレク・ジャコビや、同じく「第一容疑者」主演のヘレン・ミレンの登場は嬉しい限り。ゴシップ好きで権高な伯爵夫人を演じたマギー・スミスも、かつてクリスティの映画化「地中海殺人事件」「ナイル殺人事件」に出演していました。 若手からベテランまで、粒ぞろいのキャストのアンサンブルも抜群。映画館窓口では、ドロシー・セイヤーズの作品や
クリスティの「スタイルズ荘殺人事件」若竹七海氏の近著「英国ミステリ道中ひざくりげ」を 販売していました。


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