映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさん、フィッシュストーリーって知ってますか？ユアン・マグレガー主演映画に『ビッグ・フィッシュ』というのがありましたが、ほら話のことなんですよね。



フィッシュストーリー
原作

出演
伊藤敦史　高良健吾　渋川清彦　大川内利充　大森　南朋　波岡　一喜　濱田　岳　森山　未来　石丸　謙二郎　滝藤 賢一　多部　未華子

監督
中村　義洋

そしてときは超え、地球の滅亡まで数時間に迫った2012年、営業を続ける一軒のレコード店から“逆鱗”の「FISH STORY」が流れ始める。1982年、気の弱い大学生は“「FISH STORY」の無音の間奏部分に女性の悲鳴が聞こえる”という噂を聞く。更に彼は合コンに来ていた女性から「いつか世界を救う」と預言される。2009年、修学旅行中に眠りこんでしまった女子高生は「正義の味方になるよう育てられてきた」コックと出会う。その直後、二人はシージャックに巻き込まれる。1975年早すぎたパンクバンド“逆鱗”のメンバー4人は、世間に理解されないまま解散へ向かおうとしていた。彼等は最後のレコーディングで「FISH STORY」を演奏する。

『アヒルと鴨のコインロッカー』に続き、原作者伊坂幸太郎自ら中村義洋に監督を依頼。主題曲「FISH STORY」は伊坂の詞を元に斉藤和義が書き下ろす。1970年代に活動した売れないパンクバンドの一曲を中心に、様々な登場人物が入り乱れ、やがて地球の滅亡をも救う話に繋がっていく。時空入れ替えによって、最初に提示されたストーリーの裏が次第に明らかになってゆく展開は、『アヒルと鴨のコインロッカー』『重力ピエロ』『ゴールデンスランバー』でお馴染みの伊坂さんの作風。惑星を止めるために5人の宇宙飛行士が旅立つなど、まるで映画『アルマゲドン』みたいな設定も登場する。ただ厳密に言うと曲自体が地球を救ってくれるわけではない。曲を演奏しているメンバーの“この曲が誰かに届くのか？こんなにイイ曲なのに”という思いは結局誰にも届かず、その思いが消された無音部分がきっかけとなって、巡り巡って救世主の命を救うことになっているので、キャッチコピーとは若干内容が違う。1982年の時点で曲と登場人物との関わりは切れており、2009年と2012年の登場人物自体の繋がりもない。落語の三題話みたいな感じ。この話のタイトルが『フィッシュストーリー』なので、この話自体がある種の奇想天外さを許されているみたいなところがある。


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