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みなさん、こんばんは。

カズオ・イシグロ原作のイギリス映画わたしを離さないでを見ました。

わたしを離さないで
NEVER LET ME GO

原作

出演
キャリー・マリガン　キーラ・ナイトレイ　シャーロット・ランプリング
音楽
レイチェル・ポートマン
監督
マーク・ロマネク

物語はヒロイン、キャシーの回想でヘールシャム寄宿学校での子供時代から始まる。今は介護人として働くキャシーは、ある男性が横たわる姿をガラスの外から眺めている。外界から隔絶された寄宿学校ヘールシャムで、幼いころから共に日々を過ごしてきたキャシー、ルース、トミー。キャシーは他の子供たちに馴染めないトミーを何かと気にかけてきたが、ある時からル―スがトミーと親しくなる。普通の人とは違う“特別な存在”として生を受けたキャシーたちは、18歳のときにヘールシャムを出て、農場のコテージで共同生活を始める。ル―スとトミーの関係に心を痛めたキャシーは介護人を希望して施設を出る。

校長が、タバコの吸い殻が見つかったと全校生徒を叱責する。煙草の注意ならば学校では当たり前の叱責だ。しかし、この学校は何かおかしい。保護者の影が全くないのだ。子供たちは、部屋を出る時にリストバンドを壁のある部分にタッチする。また、学校で喫茶店に行った時の対応を劇の形で練習する。そして新任の教師が「あなたたちの人生は初めから決まっている」と言う。その事について、誰一人異を唱えることなく黙っている。まだ言葉の意味がわからないからだろうか。教師はやがて学校を去る。

なぜ彼等は社会と隔絶されているのか。なぜ健康状態を病的にチェックされているのか。主要人物3人がコテージで生活を始めた時に、ルースが“彼女はオリジナルだ”と言われた人物を見に行くシーンで、その理由を知る。

逃れようのない運命を避ける手段がある、と都市伝説のように信じられている言葉を信じて、トミーが校長のもとへ絵を持っていく。彼等が絵を見るのは、心もちを判断するためだろうと思ったのだ。ところが校長は彼を驚愕させることをいう。「We didn't have The Gallery in order to look into your souls. We had The Gallery to see if you had souls at all. Do you understand?絵はあなたたちにも心があることを彼等に教えるためだ」彼等にとって最も大切なものを捧げるトミー達のことを、魂のある人間とも思っていない。そんな彼等のために自分は死んでゆかなければならない。その事にトミ―は絶望する。与える者と与えられる者がどのように隔てられたのか説明は一切ない。身分か、財産か。しかし心は同じだ。臓器提供・臓器移植が金銭で行われる事件は実際に起こっている。自らの幸福の裏に別の痛みがあることを知っていなければ、人生を捧げた相手は浮かばれない。それは最低限の、人間から人間への敬意であろう。

キャリー・マリガンは原作のファンでキャシー役をやりたいとアピール。

【中古】 わたしを離さないで／キャリー・マリガン,アンドリュー・ガーフィールド,キーラ・ナイトレイ,マーク・ロマネク（監督）,カズオ・イシグロ（原作、製作総指揮）,アレックス・ガーランド（製作総指揮、脚本）,テッサ・ロス（製作総指揮） 【中古】afb 価格：990円（税込、送料別) (2023/9/19時点) 楽天で購入