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カテゴリ:日本のファンタジー小説
今日などは歓迎会があったのか新入社員が夜遅くまで歩いている姿を見ました。
さて、こちらは日本のファンタジーです。 【送料無料】夜の写本師 [ 乾石智子 ]楽天ブックス 夜の写本師 Scribe of Sorcery 乾石智子 右手に月石、左手に黒曜石、そして口に真珠を含んで生まれてきた少年カリュドゥは、生みの親から遠ざけられ女魔道士に育てられる。ところが魔道士候補の少女を匿っていたことがばれ、育ての親は大魔道士に殺されてしまう。復讐を誓うカリュドウは復讐を誓うが…。 生まれた時から他とは違ったものを受け継いでいるが、幼い頃には何ら能力を発揮するところがない。カリュドウはファンタジーの主人公の王道的なキャラクター設定である。ここから何らかの試練を経て秘められた能力が一気に開花し、一直線に目的達成に向かうか、或いは回り道をしながら同じ所に辿りつくというパターンが考えられるが、断然面白いのは紆余曲折のある後者であり、本書もそちらを採っている。魔道士に育てられながら自分にはその才能がないことにコンプレックスを抱いていたカリュドウが、才能がない故に大魔道士から見過ごされ、魔力ではかなわないので全く別の能力を身につけていくという流れも、その紆余曲折が絡んでいるからこそ自然に見える。まあ逆に、その紆余曲折が“前半もたついている”という評価にもなっているようだ。但し、当初からシリーズ化の予定があったのかどうか定かではないため、第一作であれもこれもと作品世界や登場人物の説明を説明しておく必要があったのではないか。 カリュドウが自分の前世を追体験するという形で、三人の魔女の運命が提示される。海と月と闇の魔法を持つ第一の魔女が発した呪いによって、第二、第三の魔女は必ず大魔道士と会う。大魔道士は相手を倒した瞬間から次の転生した相手に狙われる運命を背負う。第一の魔女は大魔道士に愛情を抱いており、死の間際に裏切られた。その恨みの凄まじさがこの呪いに現れているのかと思ったが、本当に憎いならば相手に永遠に会わない呪いも発する事が出来たはずだ。それなのにそうしなかったのは、勿論復讐心もあっただろうが、彼に対する執着もあったのではないか。魔道士に執着を残していた第一の魔女の記憶をそのまま受け継いでしまったように、第二の魔女も彼に惹きつけられ、第三の魔女は自ら魔道士を引き寄せるような事をしている。現実の男女間に生じる、愛憎半ばする感情と重ね合わせてみると、なかなかに面白い。 最近のファンタジーやミステリーには、犯罪を犯した側に対する情状酌量の余地を残す傾向があるが、本作でも三代にわたる魔女達が残酷な殺され方をしていった様を描いた後に、大魔道士側がこのような行動を取るようになったそもそもの事情を明かしている。「魔力も制御を誤れば恐ろしい事になる」体験を経て抑制を学んだ主人公と、相手の魔力を根こそぎ奪ってしまおうとする大魔道士の魔法はその成長過程も含めて対照的に描かれている。生みの親から愛されなかったという共通の過去を持ちながら、大魔道士の方に抑制を超えてしまう愛情への渇望が根底にあったという事であり、物語のラストには一つの救いが提示されている。間違えてしまったそもそもの始まりを変えれば、人の運命はいくらでも変わるし、一度破れた恋愛も別の結果をもたらすであろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
December 31, 2018 10:53:20 AM
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