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カテゴリ:日本のファンタジー小説
みなさん、こんにちは。良い天気ですね。もう桜は散ってしまったかな?今週あたり入学式や始業式ですね。
今回紹介するのは、昨日紹介したファンタジーの第二弾です。主人公はそれぞれ異なりますが同じ世界を舞台にしています。 【送料無料】魔道師の月 [ 乾石智子 ]楽天ブックス 魔道師の月 Sorcerer’s Moon 乾石智子 『夜の写本師』で親友の妹を救えなかった魔道士キアルスは、コンスル帝国にやってくるなり、ある男と間違えられて捕まる。その男とは、皇帝の甥ガウザスに仕える大地の魔道師レイサンダ―。彼は皇帝に持ち込まれた暗樹に怯えて姿を消していた。若き二人の魔道師は、四百年以上前に自らの命をかけて暗樹と戦った男の存在を知り、闇と戦う決意を固める。 だいぶ物語世界の事が明らかになってきたが、コンスル帝国のモデルはどうやら古代ローマ帝国のようだ。今回初めて地図を見たが、帝国の位置が地中海の島々と似ている。また、冒頭に登場する、島に引きこもっている皇帝といえば、二代目皇帝ティベリウス、暗樹に操られて暴君と化す次の皇帝は、ティベリウスの次の皇帝カリギュラが浮かぶ。更に皇帝に男色の気があり闘技場がありまとう衣装の名称も似ているとくれば間違いない。 シリーズ第二作では、第一作で脇役だったキアルスが主人公。第一作でも用いられたが、登場人物が過去に遡り、自分の前世を追体験する件が登場し、コンスル帝国を中心とした物語世界の歴史が少し明かされる。今回の“悪役”は人ではなく物―全ての望みを叶えるが破滅をもたらす暗樹―だ。暗樹は人の悪意につけいり、その人が悪事を行うという運びになっており、暗樹が象徴するものは、人間の中に潜んでいる悪意や憎悪などマイナスの要素を持つ感情だ。 闇を持たないレイサンダーが無垢なる存在として『聖杯伝説』のギャラ八ッドよろしく、迷いなくヒーローと指名されるのかと思いきや、“闇を持たない”故の弱点が用意されていた。レイサンダ―の長兄が彼にこう言う。「おまえにはふそれらを引き受ける土台の闇がほとんどない。魔道師のくせに。土台の闇は自分で作りあげるものなのだ。壁を乗り越えるために泥にまみれ、雨風にうたれ、火傷をし、雷で身体を満たし、光で目を焼き、幾度となく溺れなければ、闇は根を張ってくれぬ。傷つかずに闇を得ることはない。おまえにはその根性がない、絶えようとする気力がない、我慢する力がない…」挫折すればすぐやる気をなくしてしまう現代若年層に彼を擬しているようだ。彼と対照的なキャラクターに設定されているのがキアルスで、トラブルにぶつかりながらも強い彼の姿を通して、レイサンダ―が真のヒーローと成長していく過程が描かれる。一方キアランも過去の追体験で自分の年齢よりも遥かにハードな体験を背負ったために急激に成長していく。本作は2人のビルドゥングスロマンでもあるのだ。 異世界を舞台としながらも、現代に通じるテーマを提示しているファンタジーシリーズでの、若者達の活躍が本当に楽しみである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
April 24, 2016 09:26:28 AM
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