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November 12, 2014
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年末に解散なんてあわただしいですね。イチローも松坂も戦力外通告かぁ。田中将大くんもがんばってほしいものです。

さて、こちらは北欧ミステリシリーズの五作目です。

目くらましの道(上下)
Villospar
ヘニング・マンケル

もうすぐヴァカンスとあって警官達が休みを取り始めていた頃「畑に少女がいる」という通報を受けて向かったヴァランダーの目の前で、その少女は焼身自殺を図る。その衝撃も冷めやらないままに、元法務大臣や画商が斧で殺害されたあと頭皮の一部がはがされた状態で発見される。

 第二作『リガの犬たち』では発見者の視点、第三作『白い雌ライオン』では、殺人の端緒となるはるか昔の出来事から始まったが、本作では更に前段が長い。ドミニカで母親の死と引き換えに生まれてきた娘ドロレスの誕生を喜ぶ父親のシーンで始まる。その後殺人者の視点が入り、次にヴァランダーがドロレスの自殺を目撃する冒頭に挙げた場面に戻る。娘の誕生と死を知っているのは読者だけである。そこで読者は、祝福されて生まれた娘がなぜ自殺を選んだかという謎を探るヴァランダー(祝福されたことはヴァランダーは知らない)と共に、彼女の空白を埋める旅に出ることになる。

 第一作で頼れる師匠を失ったヴァランダーも今では部下を指揮する立場にあり、中でもかつて失った師の姿を見るような優秀な刑事フ―グルンドに目をかけている。シリーズも版を重ねるとエピソードも増え、第一作では競馬狂でどうしようもない刑事だった男が署長代理として対応に苦慮したり、外見がぱっとしない部下が実はしっかり者であったことがわかったりとそれぞれのキャラクターに深みが出ている。

「殺人は同じ人間によっておこなわれた 捜査はいっしょにするほうがいい。そうしないと、目くらましの道にそれる危険がある。」作中何度も繰り返される“目くらましの道”というフレーズがタイトルである。スウェーデンという国、警察機構、従来の枠で捉えられない犯罪など、自分が最初に刑事となった頃とは状況が著しく違っていることを述べる場面が何度も登場する。前作では刑事の一人がコンピュータ犯罪の研修を受けにいく場面も登場しており、変わりゆく時代に順応しきれないヴァランダーの嘆きと、それでも犯罪を防ぎたいという彼の正義感がせめぎ合っている様子が描かれており、CWAゴールドダガー受賞作も納得である。また、犯罪の変遷については現代の日本においても共通しており、普遍的なテーマと言えよう。

 シリアスな画面が続く中で、唯一コメディ色が出ているのが、第二作で知り合ったGFとの関係に悩むヴァランダーの姿である。とはいっても『笑う男』で思いは通じており、今年の夏は彼女とヴァカンスを過ごすことになっているなど関係は順調だったが、そこにこの事件である。指揮を取る彼はなかなか彼女に「休暇を取りやめにしたい」とは言い出せない。事件に関しては強気で無茶を平気でやるのに、こと彼女との関係については不器用で、しまいには彼女からの電話を避けるようになるヴァランダー。さて、彼が無事休暇を取ることが出来たかどうかは、是非本書を読んで確かめられたい。


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最終更新日  November 12, 2014 10:05:48 PM
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