映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさん、こんばんは。今日は帰省ラッシュがピークですね。
故郷に帰って懐かしい友達や家族に逢って来た人もいらっしゃることでしょうし、またその逆も。
こちらの映画も家族についての映画です。

映画東京家族を見ました。


東京家族

監督＆脚本
山田洋次
音楽
久石　譲

出演
橋爪功　吉行和子　西村雅彦　妻夫木聡　中嶋朋子　蒼井優　風吹　ジュン　夏川　結衣　中村　勘九郎　
中村　七之助　小林　稔侍

　瀬戸内海の小さな島で生活している夫婦、平山周吉ととみこ。東京にやって来た彼らは、個人病院を開く長男・幸一、美容院を営む長女・滋子、舞台美術の仕事に携わる次男・昌次との再会を果たす。しかし、仕事を抱えて忙しい日々を送る彼らは両親の面倒を見られず、二人をホテルに宿泊させようとする。そんな状況に寂しさを覚えた周吉は、やめていた酒を飲んで騒動を起こしてしまう。一方のとみこは、何かと心配していた昌次の住まいを訪ね、そこで恋人の間宮紀子を紹介される。

　最初は久しぶりに逢ってお互いに元気な事を確かめ合っていたが、やはりそれぞれの生活のリズムが出来あがっている所にいきなり老夫婦がやってきても、それまでのペースを変えることは難しい。これは現在の家庭でもよく起こっていることだ。吉行さんはよくある老人の話し方をうまくまねていて、周りくどくて聞いていて思わずこちらが「で、何が言いたいの？」と言いたくなるような気持ちになる。

　3人きょうだいの中では「町内会の会合があるから泊められない」と言ったり母が亡くなった後にすぐ形見分けの着物の話を始めたりする滋子がやや悪役ポジションに置かれているが、長男の幸一もどちらかというと義務感で両親を見ている感じで、心から彼等の事を思っている風には見えない。しがらみがない次男は母親とはうまくいっているが父親はどこか煙ったい存在。一番両親と心を通わせるのは血のつながらない次男の婚約者で「東京物語」で原節子さんが演じた次男の嫁と被る。それぞれの出来あがった家庭の中に、老夫婦をうまく取り込んでいくということは、口で言うほど簡単じゃない。実際の家庭で息子夫婦とうまくいかなくなってホームに入った人の例も見ている。家族と一緒にいることが必ずしも幸せとは限らない。他人の間で暮らす方が気楽だ、ということだってある。それぞれに自分が生きやすい術を見つけていくほうがいい。
　
『男はつらいよ』シリーズや『たそがれ清兵衛』『おとうと』などで知られる、山田洋次の監督81作目。巨匠・小津安二郎の『東京物語』へのオマージュ。戦争の代わりに登場するのが東日本大震災。2011年4月1日のクランクイン前に東日本大震災が起こり、キャストを一部変えて2012年3月1日に撮影が開始された。

映画「東京家族」
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