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September 26, 2015
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みなさん、こんばんは。
今日は一日中雨のようですね。そしてちょっとうすら寒いです。
少しあったかくされた方がよいようですね。

さてこちらはアウシュビッツで亡くなったユダヤ人作家イレーヌ・ネミロフスキーの作品です。


ダヴィッド・ゴルデル
David Golder
イレーヌ・ネミロフスキー

シェークスピアの『ヴェニスの商人』シャイロックによって「ユダヤ人は金に汚ない」というイメージが広まってしまった。心が美しいシャイロックの娘ジェシカは、父の極悪非道を嫌い彼のもとを去る。本作の主人公ダヴィッドにも娘ジョイスがいるが、彼女はもう少し現実的だ。私はこの世のすべてが欲しい。じゃなきゃ死んだほうがまし!何もかも!何もかも全部欲しいの!と公言してはばからない彼女には、父が悪人かどうかなどどうでも良い。大事なのはただ一つ、金だ。父親が自分に強く言えないことを知りながら贅沢三昧をねだる彼女は、『ミルドレッド・ピアース』で母親の金で贅沢をしながらその職業を軽蔑し続けた娘ヴィダに似ている。

 ところで、娘の言うままに金を出すダヴィッドが、‘娘に甘い駄目パパ’かと言われると違う。金がいる時だけ、“大好きなパパ、お父様、ダーリン”とくる。だが、愛情のかけらだってありゃせんと彼女の目的などとうにお見通しだ。それにも関わらずダヴィッドは最後の瞬間まで彼女に愛情を注ぎ続ける。この後、娘に関する衝撃的な事実が妻の口から明かされるが、ダヴィッドの愛情は揺るがない。

 当時「ユダヤ人が嫌いなユダヤ人作家」と言われたが、その非難は当たらない。娘はシャイロックの娘よりも非情だったが、父親はシャイロックよりも情が遥かにある。若干26歳にして老醜に至る男の苦悩や生への執着、長い間に変遷する夫婦の愛情などを巧みな会話文を交えて描き切った作者。「粘着力のある鋭い文体」とあるが、粘着力は感じず、むしろ短いセンテンスを重ねているため、物語自体のテンポは早い。会話文が多いので舞台化向きかも。


 未完の『フランス組曲』がガーディアンの2013年版【死ぬまでに読みたい1000冊】に選出されたことから著作を次々読んでいる。彼女は本作がデビュー作であるが、デビューの経緯がドラマティック。見知らぬペンネームで書かれた原稿を読んだパリの有力出版社は「この作品はプルーストやラディゲに匹敵する!」と色めきたつが、待てど暮らせど作者と連絡が取れない。新聞広告を打って一ヶ月余りたったころにやっと謎の作者―若干二十六歳のイレーヌ・ネミロフスキーが現れた。作品とは異なるシャイな若い女性の登場に編集者達は一様に驚いたとか。早すぎる死が悔やまれる。


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最終更新日  September 26, 2015 02:24:15 AM
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