映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさん、こんにちは。
乳頭温泉郷に行ってきました。途中の水沢温泉では英語ではない欧米系のカップルに、そして温泉では韓国の尼僧（たぶん）の集団に遭遇しました。マニアックなところまで観光してるんだな～とびっくりです。

さて、こちらもアラン・リックマンが出演している映画です。

『BLOW DRY シャンプー台のむこうに』

Blow Dry

監督パディ・プレスナック
脚本サイモン・ボーフォイ
音楽パトリック・ドイル

出演ジョシュ・ハートネット　ビル・ナイ　アラン・リックマン　レイチェル・リー・クック　ナターシャ・リチャードソン　レイチェル・グリフィス


　ヨークシャーの田舎町キースリーで、全英ヘアドレッサー選手権が開催される事になった。この町で理髪店を営むフィルは、かつて選手権2連覇を遂げた伝説の理髪師だった。ところが三連覇を狙った大会で、妻シェリーがモデルのサンドラと駆け落ち。以来10年フィルはコンテストとは無縁の日々を送ってきた。絶交状態にあったシェリーが、コンテスト出場を呼びかける。勿論フィルは断るが、シェリーにはどうしても出場したい理由があった。

　『フル・モンティ』のストリッパー、『マイ・スウィート・シェフィールド』の鉄塔のペンキ塗り。
英国田舎町で暮らす冴えない男達を、一貫して描いてきたボーフォイが、今回主人公に選んだのは美容師。演じるのは仏頂面が似合う男、リックマン。しょぼい美容室で黙々と仕事をこなし、嫌味ったらしいライバルの挑発も、柳に風と受け流す。またライバル役を演じるビル・ナイが、絵に描いたような尊大キャラをカリカチュアライズして演じるものだから、彼の寡黙ぶりが更に際立つ。そして後半、いざ覚悟を決めた時の、鋏を片手にした姿が、颯爽としてより印象に残る。『オールド・ルーキー』『ミュリエルの結婚』と、「ツオい姐御」役が決まっていたグリフィスが、ここではちょっとおバカで、でも憎めない女性という、まるで逆の役。演技の幅の広い女優なのだろう。最初はおとなしかったのに、当日をピークにノリノリになってゆく市長も笑わせてくれる。誰もいなくなった体育館で、一人プレスリーを熱唱する姿には負けた。ナタリーのモデルとなる盲目の女性など、主役以外の脇役達にも、ちゃんと見せ場を用意してある所が嬉しい。

　ヘタレ男達の一念発起が、家族を、そして町を動かしてゆく過程を、いくつものエピソードを積み重ねて笑いと涙でくるんだ佳品。

映画「シャンプー台のむこうに」
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