映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさん、こんばんは。いやびっくりしました。東日本大震災より大きい地震が熊本を襲うなんて。熊本城の石垣が壊れているのを見てショックでした。

さて、こちらは過去を隠していきる父親と娘の話です。

陰謀のスプレマシー
THE EXPATRIATE/ERASED

監督
フィリップ・シュテルツェル
出演
アーロン・エッカート　オルガ・キュリレンコ

　最初に傷だらけの男の背中が写る。痛ましい背中を白いシャツで隠して娘に小言を言うベン・ローガンは、セキュリティ会社に勤めていた。ところがある日、勤務先の会社が忽然と消えてしまい、自分以外の同僚が次々と死体で見つかる。コインロッカーに隠された書類から、自分が暗殺者リストに掲載されていることがわかったローガンは、不法滞在者となるも捜査を続行、ある機密書類を手に入れるのだが、娘のエイミーが組織に誘拐されてしまう。

　最初の方で、ローガンが職場の同僚に貰ったクッキーを娘にあげると、娘がピーナッツアレルギーを起こして病院に運ばれる。実はこの思わぬアクシデントがローガンの出社を遅らせ、彼を救った。ラッキーなアクシデントでもあるが、彼が娘の事をよく知らず、しっくりいってない関係にあることも明かされる。そしてお互いへの信頼が常にぐらついている親娘関係が、更に二人の道行きを危うくする。

　邦題はやや分かり辛いが原題は「THE EXPATRIATE」＝国外追放者。「ERASED」＝消されたの方は、給料の支払い記録も携帯のメールも全て消され、実際に存在しているにも関わらず、それを証明する証拠が何一つない状況に置かれたローガンの事を指している。「父が実は凄腕のエージェント」とくればリ―アム・ニーソンの『リベンジ』3部作を思い出す。娘にはデレデレだがいざとなったら何でも壊す怖い男に変身するギャップが人気だった。但しリ―アム・ニーソンみたいに思いがけない武器を作りだすなどという事はなく、中心は心理戦と肉弾戦。痩せてるわりには頑張っていた。

　彼が巻き込まれた陰謀は「国家機関が一企業の利益を守るために働く」というかなり皮肉かつシリアスなものなのだが、これを社会のために告発するかどうかという選択肢（正義感？）は、最後までローガンにはなかったようだ。
　
　野外シーンと列車のシーンはブリュッセルで、それ以外はアントワープで撮影が行われた。

映画「陰謀のスプレマシー」
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