映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

漫画家大島弓子さんのエッセイを映画化した作品。このエッセイ人気なんですよね。WOWOWで放送されてもいるし。
でもこの映画はいまいちでした。

グーグーだって猫である

原作
大島弓子
監督＆脚本
犬童一心
音楽
細野晴臣

出演
小泉今日子　加瀬亮　上野樹里　森三中　松原智恵子　田中　哲司　小林　亜星　りりィ　鷲尾　真知子

　吉祥寺在住の漫画家、麻子が締め切りに追われる中、愛猫のサバが静かに息を引き取る。そのショックで漫画が書けなくなった麻子を、アシスタントのナオミたちは心配しながら見守っていた。そんなある日、麻子はペットショップでアメリカンショートヘアの子猫と出会い、グーグーと名付けて一緒に暮らし始める。一緒にご飯を食べて、散歩して、寝るという幸せな日々。青年医師・青自との恋の予感、アシスタント達と話す新作のアイデア、色々なことがうまく動き始める。だがある日突然、麻子は思いがけない事を知らされて…。

　大島弓子の同名の自伝的エッセー漫画を映画化したほのぼのドラマ。うん、本当にほのぼのしてます。なごみます。でも、見た後で思うんです。一体何が書きたかったんだろう。あちこちに話が飛んで、焦点がぼやけている気がしました。

　マーティ・フリードマンが出てきて、あちこちを案内してくれます。吉祥寺には石神井公園があって、楳図かずおさんも出てきます。ただ、それだけだと街案内ですよね。じゃあ語り手をつとめる「先生の大ファンだけど自分は先生みたいな絵が描けない」ジレンマを抱えているアシスタントのナオミの成長物語を書きたいのか？でもそれなら、途中で女子高生に乱入されて呆気なく終わってしまってそれっきりの恋愛は、やっぱり中途半端。

　ではやっぱり主役は漫画家か。授賞式で母親と交わす視線がちょっと気になったので、「実は長年の親子の確執が、漫画として昇華されるとか、賞をとったことで氷解する？」と期待していたが、これもなかった。親子のドラマがないとすれば、相手に積極的に出られると引いてしまう漫画家に訪れた恋を描きたかったのか？でもこれもやっぱり淡泊。彼女が青自の事をどこまで真剣に考えてるのかも内面吐露がないからわからないし、青自の方も積極的に自分の所に連れていきたいとか、遠距離恋愛しようという熱い意思もなさそう。果ては、夢の中で愛猫サバが人間になって喋るシーンが出て来るに至って「えっ！この話って、現実の中でおさめる話じゃなかったの？」とまたびっくり。猫の一生を見届けることで、早老症の少女が主人公の漫画が出来たということはわかったけれど、要は漫画自体が素晴らしければ、読者はその制作経緯まで、敢えて知りたいとは思わないと、思うのだけれど。



【楽天ブックスならいつでも送料無料】グーグーだって猫である スペシャル・エディション【Blu-ray】 [ 小泉今日子 ]楽天ブックス

【あす楽】選べる冬袋 シロップ セット 15-16 新作 SiROP スノーボードウェア 上下… 価格：24,732円（税込、送料込）