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May 15, 2016
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みなさん、こんばんは。まだ仕事をしています。

さて、こちらは実際にあった事件について述べたものです。あり得ない!と思う話も入ってます。

中国ミステリー探訪-千年の事件簿から-
井波律子

人の数だけ事件があるから、日本の10倍以上の人が住む中国では、数え切れないくらい事件が起こっている。殺人、不倫、詐欺、窃盗。では、現実でなくフィクションではどうなのか?

 「三国志」「水滸伝」は知っていても、中国産ミステリには、馴染みがない。
森福都氏が「双子幻綺行」「十八面の骰子」で中国を舞台にしたミステリーを発表しているが、「本場ミステリってどんなんだろう」と思っていた矢先に現れたのが、この本。幸い「中国文学の愉しき世界」で既に著者の文章に触れていたので、「この人ならば、きっとわかりやすい文章で説明してくれるだろう」と信頼を置いた上で、読み始めた。

 いやはや、「千年の事件簿から」というサブタイトルは伊達ではない。取り上げられる時代が、古くは3世紀の六朝時代から、外国ミステリの翻訳が入ってきはじめた20世紀にまでと実に幅広い。とはいっても、初期はただ怪奇現象を綴った短編小説の類いが登場し、本格的にミステリが意識されたのは、16世紀末〜17世紀始めというから、我々がよく知る意味でのミステリとしては、歴史は浅い。

 さて、書かれた時代とシチュエーションは違っても、ミステリーにはいくつか共通点がある。「怨みの縁皿」「悪漢狂騒曲」「和尚の冤罪」「逆転判決」では、事件が起こると、無実の人が捕まる。過失致死ではなく、殺す意思があった上での行為として取り調べられているのだから、自白してしまえば死刑である。それにも関わらず、皆拷問に耐えかねて、やってもいない罪を告白してしまう。死刑よりもよっぽど恐い拷問があるのだろうか? 今度はそっちも気になった。後に身の証が立てられ、「めでたしめでたし」で終わればいいが、中には問答無用で殺されてしまった人もいる。「怨みの縁皿」では、女性が処刑される直前に、「もし私が無実ならば、血は逆に流れるでしょう」と言い残す。結局その通りになったので冤罪だとわかるが、いくらなんでもそれでは遅い。

 八世紀中頃の唐代伝奇「蘇無名」では、則天武后が娘に贈った財宝が盗まれる事件が載っている。則天武后は州長官に「三日以内に盗賊団を逮捕」と命じ、長官は部下の警察署長に「二日以内に逮捕」と言い、署長は部下の警官達に「一日以内に逮捕」を命じる。うわ、義務と責任をなすりつけ、いかにもお役人。こんな事で中国の司法官憲は大丈夫なのか?とフィクションながら気になったら、いた、いた。明末の公案(事件)小説に登場する、清廉潔白、全知全能の名裁判官、包拯。一人の息子をめぐって、二人の女性がいずれも母親だと主張。さて本当の母親はどちらか? ある提案で包拯が真実を見抜く、大岡越前そっくりのエピソードをひっさげて登場(「二人の母」)。ああ、よかった。一人くらい、こういう人がいてくれて。ところが、その包拯、「『黒猿』の謎」では、ある夜に黒猿が現れたから、「犯人は猿=エンという字に関係がある」と、突拍子もない推理を口にする。黒猿が喋っても驚かない包拯は、いろんなものと会話をする。「黒桶の告発」に登場するのは、何と便器として使われていた黒桶。黒桶の語りを聞いて、持ち主は包拯の所に連れてゆくが、何も喋らない。不思議に思って持ち主が聞いてみると、「裸で恥ずかしかったから」と答える。そして布をかぶせられると、包拯の前で、ハキハキと殺人事件の顛末を語るのだから、恐れ入った。恐れ入りついでにもう一つ、包拯はこの黒桶の告発を受けて、真の犯人を逮捕する。

 さて、きりがないので、ここから先は、是非ご自分の目で、未知の世界、奇想天外な中国ミステリワールドを確かめ、大いにツッコミを入れて頂きたい(おいおい)。


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最終更新日  May 15, 2016 12:02:45 AM
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