映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさん、こんばんは。毎日暑いですね。昨日は七夕だったので近所の銀行に勤める女性が皆浴衣姿でした。
なんでも会社に着付けの先生が来るとか。本格的ですね。涼しそう。
さて、こちらは有名な童話の前日譚になります。


オズ　はじまりの戦い
OZ: THE GREAT AND POWERFUL

出演
ジェームズ・フランコ　レイチェル・ワイズ　ミシェル・ウィリアムス　ミラ・クニス
音楽
ダニー・エルフマン
監督
サム・ライミ

奇術師のオズはある日追われて気球に乗り込み竜巻に遭遇し、カンザスから魔法の国オズへとたどり着く。そこは邪悪な魔女に支配されており、人々は予言書に記された魔法使いオズが国を救ってくれると信じていた。その魔法使いと同じ名前だったことから救世主だと思われたオズは、西の魔女セオドラに引き合わされた姉で東の魔女エヴァノラから、南の魔女グリンダの退治を頼まれる。

　L・フランク・ボームの児童文学「オズの魔法使い」をベースにしてはいるが、竜巻に巻き込まれてオズにやってくるのは、可愛い女の子ドロシーではなく、恋人が結婚を告げても止める勇気を持たず、いつも同じ口説き文句で助手の女の子を誑しているしょぼたれたおっさん。オズの都にやってくるまでのシーンは全編モノクロで、大した観客も入らないオズの奇術もオズ自身も更に惨めったらしい。しかしオズの都にやってくると画面がカラ―に代わる。でも変わるのは回りの世界だけで、オズは全然変わってない。「もし生かしてくれたら人生を変えます!」と絶叫するオズだが、散々いい加減さを見ている観客は「そんなの絶対出任せだ」と醒めた目で見るはずだ。

　魔法の国オズで伝説の魔術師と同じ名前だったことから、美人魔女姉妹に「予言された救世主だ」と持ちあげられて、悪と名指しされたグリンダを退治するオズの旅が、ドロシーがオズに向かうまでの旅とリンクする。原作の同行者は、知恵が欲しいかかし、心が欲しいブリキの男、勇気が欲しいライオン。オズの同行者は偶然助けた猿と陶器で出来た少女。一人少ないがライオンにあたるのは、勇気を持てなかったオズだろう。猿は友情、少女は失った家族を求めるが、旅の終わりにはそれぞれ自分が求めていたものを得る。純真だったセオドラが嫉妬から緑になっていったり、オズの言葉をきっかけに箒で空を飛んだりと原作へのオマージュ場面がふんだんにあり楽しい。美女レイチェル・ワイズやミラ・クニスがまさかの特殊メイクで見違えるほどオゾマシイ魔女に変身。ジェームズ・フランコもいい加減なようでいて本心を悟らせないオズを好演。

　現代の魔術師ウォルト・ディズニーがオズの映画化に熱心だったが、当時の技術では彼の望む実写映画は不可能だった。切り替えて彼が作ったミュージカル映画が『メアリー・ポピンズ』その無念をようやく晴らしたディズニー映画。

映画「オズ　はじまりの戦い」
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