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テーマ:映画館で観た映画(8525)
カテゴリ:ドイツ映画&ドイツドラマ
みなさん、こんばんは。
映画帰ってきたヒトラーを見ました。 映画が公開されてから1か月は経っているのに一回目は既に満員で二回目もすぐに満員になりました。 帰ってきたヒトラー ER IST WIEDER DA/LOOK WHO'S BACK ナチス・ドイツを率いて世界を震撼させた独裁者アドルフ・ヒトラーが、現代によみがえる。非常識なものまね芸人かコスプレ男だと人々に勘違いされる中、クビになった局への復帰をもくろむテレビマン・ベリーニにスカウトされてテレビに出演する。何かに取りつかれたような気迫に満ちた演説を繰り出す彼を、視聴者はヒトラー芸人としてもてはやす。戦争を体験した一人の老女が本物のヒトラーだと気付くが……。 「無名の名優をヒトラー役に」というリクエストに応えて登場したのは、舞台を中心に活躍するオリヴァー・マスッチ。確かに、映像で見るヒトラーは小男でマスッチは大きい。しかしそんな事は、映画を見ているうち気にならなくなっていく。あの自信に満ちた口調で言われると、映像に残っていたヒトラーと二重写しに見えてくるのだ。 まずヒトラーはブランデンブルグ門に登場する。周囲の反応は明らかに「何かのやらせ番組?」と思っている節はあるが、明確な拒否感は感じられなかった。むしろ面白がってツーショットを撮ったり、笑顔で遠巻きに見ていたりしたので、ヒトラーという存在はもうタブーではなくなった、というのが、俳優ではない一般市民の素の表情で分かる。 アドルフ・ヒトラーやヴォルフスシャンツェ(映画『ワルキューレ』で描かれた暗殺未遂事件が起こったところですね)をメールアドレスに指定しようとして、ほかならぬ本人が拒否されたり、本人はいたって真面目に言っているのに奇妙に会話が成立してしまう(「ユダヤ人はネタにしないで」「もちろんだ。笑い事じゃない!」)件など、最初のうち、カルチャーギャップにうちのめされるヒトラーに笑いが起こった。しかしその笑いは、途中からあまり起きなくなった。 一つは、ヒトラーが現代ドイツの人々にインタビューしているドキュメンタリー部分があったからだ。ドイツの色々な地方を旅するが、明確に拒絶されたのは「こんな所でヒトラーなんて冗談じゃない!」と男性が怒っていたドレスデン(爆撃があったところですね)くらいで、明らかにフェイクと分かっている安心感なのか、カメラが回っているにもかかわらず外国人排斥や原子力、「働かない人はぶちこみゃいい!」という収容所必要論をぶつ人まで出てきた。虚構と現実が絡み合うセクションで、一枚岩ではない本物のドイツをまざまざと見せつけられる。ドイツは先の大戦の事があるから、恐らく移民を限界ぎりぎりまで受け入れようとする。しかしそのしわ寄せが国民にじわじわと押し寄せていて、もし、今、そのしわ寄せを掬い取るような人が現れたら、多分そっちにいっちゃうんだろう、という現実を見せつけられて愕然とした。第二次大戦に向かうあの時もそうだったのだろう、と。そしてあの時よりSNSやインターネットは遥かに進んでおり、情報操作も統制もスピーディになった。フェイクの部分でヒトラーが瞬く間に人気者になってゆく件が描かれるが、わざわざ「宣伝相」という役職まで作ってプロパガンダに精を出していたヒトラーのこと、もし本物が現在に蘇ったらその影響力はいかばかりなのか。 風刺だが風刺に留まらない。本当に映画が指を突きつけているのはヒトラーその人ではなくこの映画を見ている民である。あなたはどうするのか、と。 【楽天ブックスならいつでも送料無料】帰ってきたヒトラー Blu-ray コレクターズ・エディション【Blu-ray】 [ オリヴァー・マスッチ ]楽天ブックス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
February 25, 2017 05:55:25 PM
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