映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさん、こんばんは。今日は暑いかな～と思ったら一瞬空が暗くなってにわか雨が降って来ました。天気が不安定です。
東京都知事選、決まりましたね。皆さんの予想どおりでしょうか。

さて、イギリス発ミステリの貧乏お嬢様シリーズを紹介します。

貧乏お嬢さま、吸血鬼の城へ
Royal Blood
リース・ボウエン
原書房

　英国王室に連なる血筋ながら、ロンドンでメイドもつけずに一人暮らしをしているジョージーの所へ、兄夫妻が訪ねて来る。メイドを連れてくるわけもなく、ジョージーをメイド代わりにこき使おうという魂胆だ。妊娠して精神不安定な義姉からの攻撃を逃れるために、｢あなたの学友とルーマニア王家の結婚式に、英国代表として出席するように｣という王妃の依頼(という名の命令)に応じたジョージ―が向かった先は、何とドラキュラ伝説で名高いトランシルベニア。恋人なのか、そうでないのか、もやもやした間柄のダーシー、独自の結婚観を押しつけてくる母親、そっちの気はないはずなのにジョージーに結婚を迫る魚顔のジークフリート王子、奔放な友人ベリンダ、世間は広いのになぜか因縁の相手が都合よく(ミステリだから(笑))集合した矢先に事件が起こる!

　｢メイドとしての活躍なんかないのに!｣と表紙に文句が出たメイドコスプレ姿から、やっと解放されたジョージー。その代わりに、今回から新キャラとして投入されたメイドがクイーニーだ。利に敏く口も達者だが、かなりのおっちょこちょい。有能とは言い難いが、活躍の場が設けられていることからも、本作だけの登場ではなさそうだ。

　捜査の専門職である祖父が不在で、自国の道理が通らない場所ということで、今までのシリーズ中では、最もジョージ―が活躍したと評価が高い。その代わりと言っては何だが、チャンスはあるのになかなか彼女との仲を先に進めようとしないダ―シ―に｢一体何がしたいの？｣と、やや不満気な意見が聞かれた。ジョージーの母が｢ヒトラーに会ったけど別に大したことない｣と言うシーンがあり、この先恋愛なんて言ってられない時代になることが暗示されている。もしかして、国際間の緊張感が高まった時にプロポーズを目論んでいるとか？さて、そんなにうまくいくかどうか(フィクションだけど(笑))。



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