映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさん、こんばんは。お盆ですね。電車も空いています。きっと来週初めもこんな風です。
風もちょっと涼しくなりました。

映画ハーメルンを見ました。

出演
西島秀俊　倍賞　千恵子　内田　春菊　小松　政夫

すでに取り壊しが決まった福島県の小さな村にある廃校で、元校長は校舎を修理しつつ一人で生活していた。ある日、その小学校出身で今は博物館で仕事をしている野田が、校舎に残る遺跡出土品の調査のためにかつての母校を訪れる。彼の恩師は、娘の世話になりながら病院での生活を余儀なくされており……。

　｢ハーメルン｣というと童話のハーメルンの笛吹きが思いだされる。笛吹きの笛に誘われて子供達がいなくなってしまうという怖い話だったが、本作は怖い笛吹きは出てこない。となると、子供達のいなくなってしまった村ハーメルンに、現在の村が準えられているということになる。

　遺跡出土品の調査をしながらも、時折心ここにあらずといった表情をしたり、何か言おうとしてためらったりと、野田が何かをずっと気にしていたのは演出ですぐわかる。では一体それは何か？ということは、周辺の人達の会話で明かされ、本人は最後まで告白することがない。野田の子供時代の未熟さよりも、それを全て知っていながら見守り続けた大人の度量を浮き立たせたいみたいだった。福島の四季を贅沢に撮った作品。

舞台となる廃校を求め、全国を探し歩いていた監督が、福島県大沼郡昭和村の旧喰丸小学校にたどり着いたのは、2009年1月。1980年に閉鎖されたこの廃校は解体が決まっていたが、監督の申し出に、村長をはじめとする村の人々が理解を示し、撮影終了までの校舎保存が決定。2009年夏から風景などの撮影を開始した。

　しかし、秋に予定されていたメインの撮影は、諸般の事情により一年延期に。その後も、四季ごとの風景の撮影は続けられて来たが、2010年秋のメイン撮影は、イチョウが色づく前に雪が降ってしまうという異常気象の影響により、開始2日前にして再びの中断。その後、脚本を春の設定に書き換え2011年5月の撮影再開に向けて準備を進めていた矢先の3月大震災に見舞われた。

　一時は製作続行断念も検討されたが、脚本の改訂を経て2011年11月、満を持して撮影再開。幾度もの製作中止の危機を乗り越えて、遂に「ハーメルン」は劇場公開を迎える。


【楽天ブックスならいつでも送料無料】【ポイント3倍GET！】ハーメルン [ 西島秀俊 ]楽天ブックス