映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさん、こんばんは。上司がおそらく心の病で休んでいます。
本人が一番辛いのでしょうね。

でも、詳しい状況を知らされていなかったので、私も戸惑っています。
仕事の指示を誰にもらえばいいのか。

仮面の米国​
I Am A Fugitive From A Chain Gang

出演
ポール・ムニ　グレンダ・ファレル　ヘレン・ヴィンソン　プレストン・フォスター
デイヴィッド・ランドー　ノール・フランシス　ルイズ・カーター　シーラ・テリー　
アレン・ジェンキンス　エドワード・エリス　ヘール・ハミルトン　サリー・ブレーン

監督
マービン・ルロイ

脚色
ブラウン・ホームズ　シェリダン・ギブニー

撮影
ソル・ポリート

ジェームズ・アレンは世界大戦に工兵として出征。凱旋して来た彼は出征前の職業たる発送係の仕事などをする気にならず、工兵の仕事、建築や架橋や、でなければ男として働き甲斐がないと思う。彼は母や牧師の兄の忠言を斥けて、新しい職を求め歩いたが飢えてしまう。ある日屋台店をホールド・アップするのに片棒担いだところが、警官が駆けつけたためにピートは射殺され、アレンは捕らえられ、10年間の懲役に処せられた。そこで鎖につながれて労役に従った。
到底堪えきれなくなったアレンは機を利して脱獄し、艱難辛苦を嘗めてジョージア州を脱出した。新しい名を名乗って彼は就職した。そして彼は歩一歩成功に近づいた。彼の下宿の女将マリイは手紙で彼の素性を知り、自分と結婚して呉れねば密告すると脅かして遂に彼と結婚した。

　池袋の殺傷事故の加害者が懲役刑に処せられた。刑に服するのは懲罰の意味と、更生への足掛かりの両輪であると聞いたことがあるが、池袋はおそらく前者だろう。罪に服しているのだから楽をする必要はないが「更生したい」と思わせる希望は持たせるべきだ。そしてそのためには、何らかの仕事をさせることによって特技を持たせるなど、この先の人生について考えるような契機を与えるべきだ。

　アレンの脱獄という行為自体は勿論許されない。しかし囚人を家畜のように鎖で繋ぎ、満足な休憩時間も与えないというのは、人を動物扱いしているのと同じだ。これで更生したいという気持ちがわくだろうか？ましてや自ら自首してきたアレンを騙し打ちのようにして再び牢獄に閉じ込める。逃げられずたずたにされたプライドの裏返しなのだろうが、“更生”という目的からは離れてしまう。正義という名の拷問が許されていいはずがない。アカデミー賞にはノミネートのみ。マーヴィン・ルロイというと女性映画のイメージが強いが本作は困難を乗り越えて孤独に生きる男のドラマだった。



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