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みなさん、こんばんは。親の介護って身近な話題ですね。
いいことばかりとは限りません。

映画ペコロスの母に会いに行くを見ました。

ペコロスの母に会いに行く

監督
森崎　東

出演
赤木　春恵　岩松　了　原田　知世　佐々木　すみ江　根岸　季衣　原田　貴和子　温水　洋一　竹中　直人
加瀬　亮　宇崎　竜童

　長崎で生まれ育った団塊世代のサラリーマン、ゆういち。ちいさな玉ねぎ「ペコロス」のようなハゲ頭を光らせながら、漫画を描いたり、音楽活動をしながら、彼は父さとるの死を契機に認知症を発症した母みつえの面倒を見ていた。迷子になったり、汚れたままの下着をタンスにしまったりするようになった彼女を、ゆういちは断腸の思いで介護施設に預けることに。苦労した少女時代や夫との生活といった過去へと意識がさかのぼっている母の様子を見て、彼の胸にある思いが去来する。

　漫画家・岡野雄一が、自分が経験したことをヒントに描いたエッセイコミックを実写化したヒューマンドラマ。

親が老いて体が動かなくなっていくことは、多分受け入れられる。親が自分や大切な事を忘れていくことの方が辛い。それは、親が親でなくなっていくことでもあり、親の中の自分の思い出=自分が消えていくことだからだ。などと書くとやや自己愛的になってしまうが、要は今まで問題なく繋がっていた親子のスイッチが切れてしまった事で、いろいろと心配な事が起こる。ただこの家は血のつながりのある人達ばかりで良かった、と思う。

　というのは、身近に、嫁が｢姑の世話をするなら家を出る｣宣言をしたことで、母親が半ば騙されたようにして病院から退院後、直ちに老人ホームに車で荷物のように運ばれ、一度も家に帰してもらっていないという例を知っているからだ。ちなみに姑は認知ではない。ただ、時々トイレを流しそこねたり、ガスの火をつけ忘れていた事があったようだ。他人だから冷たいと言ってしまうと嫁が一方的に悪いように取られるので、他人だから嫌であり許せないラインが高いという書き方の方が正しいだろう。ペコロスの場合は、最初から嫁がおらず、孫息子と息子だけが世話をした。だからどんなに困った事をしようと最後の所は｢仕方がないなぁ｣と許せていた。許せなくなったからというより、実際に家に一人で置いておけなくなったから施設へという流れだった。でも、彼女の中には原爆にあった幼馴染みや幼くして亡くなった妹や新婚時代の夫との思い出など、例え息子に繋げることはできなくても、大切な思い出が沢山あった。｢ぼける｣と第三者は見るけれど、年を取るということは、余計なものがそぎ落とされて大切なものだけが残っていく期間なのかもしれない。

映画「ペコロスの母に会いに行く」
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