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みなさん、こんばんは。今日も通勤時間寒かったです。

映画チチを撮りにを見ました。

チチを撮りに

出演
滝藤　賢一　渡辺真起子　松原菜野花　柳英里紗


　フリーターの姉・葉月と女子高生の妹・呼春は、母の佐和と3人暮らし。 14年前に女の人を作って家を出て行ったきりの父の記憶はほとんどない。 ある日、佐和から「離婚したお父さんがもうすぐ死ぬから会いに行って、
ついでにその顔を写真に撮って来てほしい」と告げられる。 佐和の言葉に困惑しつつ、嫌々ながら出発した姉妹だが、心の底では会いたい気持ちも顔に出す。電車を乗り継ぎ、ついた所は田舎の駅。そこで二人は、父が亡くなってしまったことを知る。いたいけな異母兄弟の少年や叔父の温かな出迎え。でも、そこには人生の修羅場も待っていた。

　家族を題材に自主映画を手掛けてきた中野量太が監督を務め、長編映画デビューを果たした。DVDには短編映画『琥珀色のキラキラ』も同時収録されており、こちらには小市慢太郎さんと尾野真千子さんが出演。娘役は今回と同じ松原菜野花さん。長年音信不通だった父親との永遠の別れと義理の兄弟との出会いが同時にやってくるシチュエーションといえば吉田秋生さん漫画の『海街diary』がある。だが本編は随所にユーモアが漂う。例えば父親の遺骨を一つだけかすめてきた娘が河に放り込む。「もう戸籍上は他人になってしまったのだから、墓参りには行けないし、妙に再婚相手から勘ぐられるのも困る。だから川に放り込めばいつでもお参りできる」というのがそもそも河葬の動機だったのだが、結果はしんみりした感傷を打ち砕く。父が好きだったマグロがその骨をぱくり、と食うのだ。これは『海街diary』にはない笑いだ。

　「死にそうな父親に会いに行って来て」と突き放して自分は行かないので、てっきり情もなにもないかと思っていた母親も、死んだと知って仕事を休み、あわてて駈けつけようとする。直前に再婚相手から財産の事について釘をさされていた姉妹が、火葬場に行かないと意地を張っていたにもかかわらず、通りかかったトラックに乗せてもらって駈けつける。正攻法で描くのではなく、変化球を交えながら、人の情に鈍感であるかに見えた親娘三人が、映画が進むごとに魅力的な姿に変わってゆく様を描く。

映画「チチを撮りに」
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