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January 22, 2017
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みなさん、こんばんは。ついにアメリカ新大統領が就任しましたね。

新聞やニュースで見る限りでは、日本では不安を抱いて見ている方が多そうな印象を持ちました。

ところでこちらの小説のヒロインも、不安を抱いて館にやってきました。

領主館の花嫁たち
The Brides of Aberdar
クリスチアナ・ブランド

 若い女性がかつて屋敷のあった所に婚約者を連れて来る。彼女にはもう一人連れがおり、どうやらこの屋敷であった事全てを知っているようだ。その連れの制止を留め、彼女は自分に纏わる歴史を語り始める。

 …というのが巻頭で、ここから物語は過去に遡る。領主の妻が亡くなり、双子のクリスティーンとリネスは他人には見えない綺麗な男性と女性を見る。さぁ、ここで「ゴーストストーリーだな」というフックが立つ。ではこのゴーストは具体的に何をするのか?

 その謎を探る前に双子の娘達の所に家庭教師テティがやってくる。彼女は頬に傷があったが、見えない部分=心にも傷があった。やがて彼女は領主から結婚を持ちかけられる。

 …とくると、まるで『ジェイン・エア』のようだ。実際犬の名前が「ロチェスター」だったり、ブロンテ姉妹やディケンズに言及した所はあるのだが、前半を引っ張るテティはつつましやかなテティにはならなかった。

 「彼女の前半と後半の変わりっぷりに共感できない」というレビューも散見されたが、「いやぁ、逆にそれくらい言ってやっていいんじゃないの?」と思う。というのは彼女は前半、姉妹の遠縁の女性に、家庭教師ではなく上級使用人扱いされるわ、「あんたには所詮わかんないでしょ」とばかりにフランス語で目の前であれこれと悪口言われるわ、散々いやがらせされるのだ。ジェイン・エアは最後に叔母様に別れ際に言いたい事を全部ぶちまけた後に、意地悪された事を打ち明けられても何だかんだ最期まで看取ってあげる人の良さだが、あまりにいい人過ぎると「ああ私とは人物が違うのよね…」と離れて見てしまう。権力を握った途端に強気に攻める彼女のシーンは正直小気味良かった。それに、今回の場合は特に、小出しにリベンジしておいた方がいい。なぜなら「小出しにリベンジ」を選ばなかったある人物達のせいで、花嫁たちは館に囚われることとなったのだ。シャーリー・ジャクソンの一連の館ものでは、建物自体が一つの人格のような印象を与えるが、本作ではあくまである人物達の僕的存在になっている。


 『ジェイン・エア』とは異なる方面に向かった本作では、自己犠牲に徹するかと思われたあの人も、ラストには豹変し、「最後までいい人」というのは登場しない分親しみが感じられる。

 それにしてもはた迷惑な姉弟だ。


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最終更新日  January 22, 2017 12:00:14 AM
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