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January 25, 2017
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みなさん、こんばんは。
ワルガキって言葉を知っていますか?
こちらの映画に登場するのはワルガキですが、ちょっと一味違うのです。


悪童日記
A NAGY FUZET/THE NOTEBOOK/LE GRAND CAHIER

ドイツ・ハンガリー合作映画

 第2次世界大戦末期の1944年、双子の兄弟は、両親から引き離されて都会から田舎に疎開する。ハンガリーに住む祖母は20年ぶりに戻った娘との再会にも不満顔で、娘を「メス犬」双子達を「メス犬の子」と呼ぶ。双子たちだけが農場に残され、村人たちに魔女とうわさされる祖母のもとで水くみやまき割りなどの仕事をこなしていく。

 原作未読のまま映画だけを読むと、いろいろ分からない事が多い。祖母と母親が疎遠だったのは、恐らく結婚を反対されたからだ。「結婚式に招待したのに来なかった」という台詞があるので、祖母が頑なだったのだ。ではなぜ反対したのか。

 戦争中、父は母と離れていた事が、ラスト近くの、母だけが祖母の所にやってくるシーンで分かる。そして妻が夫に対してそう強い貞操観念を持っていたわけではないことも同時にわかる。戦争だから爆撃の危険性が高い都会よりも、安全な田舎に子供を疎開させたのはわかる。しかし、なぜ夫と妻が離れ離れになったのか。

 もしかしたら思想的な相違があったのかもしれない。それも、父親にかなり強い拘りがあったのか。戦争中父親は拷問を受けて爪を剥がされている。ソ連支配下のハンガリーを脱出しようとする事から、自由主義国への憧れが戦前からあったのかもしれない。一方母には思想に対する拘りはなさそうだ。だから今の父親とも結婚を決めたのだろう。

 父親はなぜ二人に日記を渡したのだろう。この理由も明かされない。再会した後、余裕がなかったのか日記の事には全く触れていない。ただ戦争中の気休めになればという思いなのか。正直な所、彼の息子への愛情もよくわからない。

 このように傍から見ればいくつもの不可解さを残すが、少なくとも外見上は理想的な両親のもとでぬくぬくと育った双子が「働かざる者食うべからず」のスパルタ方針の祖母の元、戦争中を生き抜く。そして日記に淡々と感情を交えず、あったことやすべき事だけを綴っていく。意図したわけではないが、そこから浮かび上がるのは両親の嘘や、世の中とあるべき姿との乖離=つまり、嫌になるほどの現実だ。

 ‘絶対に迎えに行くからね あなたたちを愛してる たった一つの喜びなの’と別れる時に甘い甘い菓子のような言葉を残して去っていった母が、実際に何をしていたか。「お父さんが言った‘悪い事をした人はどういう罰を受けるかわかってるのか?’お母さんが言った‘神は全てお見通し’ 」それなのに、双子に同情して靴をくれたユダヤ人の靴屋は、皆に殴り殺され、解放者に今までにない笑顔を向けた少女は悲惨な目に遭う。何を信じてよいかわからない世の中で、あれだけ何度も「別れたら死んでしまう」と呟いていた双子までもが別れ別れになるに至り「これは全体ハッピーエンドなのだろうか?」と頭をかしげた。自由世界に行った子と、ソ連の支配を受けるハンガリーに残る子。ここまでは二人はほぼ同じだ。顔こそ違え、個々の名前は紹介されていない。どちらかが思うことは、必ずもう一方も同意してきた。だが、これからは違う。一切感情が記されなかった双子達が、どのようなルールに従ってそれぞれの戦後を生き抜いていくのか。その先をこそ別の形で知りたい。

悪童日記
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最終更新日  January 25, 2017 09:38:46 PM
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