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January 28, 2017
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みなさん、こんばんは。
みなさんは、〆切に悩まされた事が必ずありますよね。仕事をしていても、勉強をしていても期限はつきものです。
さて、作家達はどんな風にしてこの〆切を乗り切ったのか。
そして編集者はどんな風にして〆切を守らせようとしたのか。
気になりませんか?


〆切本
左右社

原稿料は原稿のボリュームとクオリティと〆切で決まる。そのうちクオリティというのは曖昧だ。相対的にこれが百点と言えるものがない。そのため、コンスタンスに仕事がくるうちは、まあ一定の線はクリアしてるってことだろう、と思う事にしている。しかしボリュームと〆切は、不足したり遅れれば誰が見てもわかる。だからどちらも欠かせないし破れない。そうはいっても頭の中に浮かんでこない時はある。ここに掲載されているのは、そんな書けない言い訳と困った作家を待つ身が書いた文章である。

 「なんだ、言い訳文じゃないか」と鼻白むなかれ。作家のセキララな感情吐露はなかなか面白い。
例えばかの名作『吾輩は猫である』を執筆中の漱石センセ。

「桂月が猫を評して稚気を免れず抔(など)と申して居る 恰(あたか)も自分の方が漱石先生より経験のある老成人の様な口調を使ひます」


書けないで悶々としているにも関わらず、他人の批評が気になって仕方がない。そうかと思えば高浜虚子が家を新築すると聞いて

「ニ階を建てるのは驚きましたね。明治四十八年には三階を建て五十八年に四階を建てて行くと死ぬ迄には余程建ちます」


などとユーモアなのか嫌味なのかわからないコメントを残す。

 「昼は、書いていれば用事で何かと呼ばれるし、ご飯だと言われれば食べなきゃいけないし(もちろん上げ膳据え膳)、それに昼間っていろいろ事件もあるんだよね。」と、全編言い訳なのが泉鏡花センセ。「ちなみに春とか秋とかより、すごーく暑かったりすごーく寒い方が筆が進むんだよね」と書いているが、恋情のために麻酔を断る『外科室』の作家らしく、真性マゾですな。

 次に『ノラや』『阿房列車』シリーズの内田 百間センセ。年越ししたいが金がない。そこで「原稿書くから」と原稿料を前借して〆切を年末に設定するが書けない。すると

「一体、原稿を書くということを、小生は好まないのである。自分の文章をひさいで、お金を儲けるとは、なんという浅間しい料簡だろう」


 「原稿書いてなんて言う相手が悪い!」と、すっかり他罰モード。いやあ、あなたはそれでお金を儲けてきたんでしょうずっと!とツッコミを入れたくならないだろうか。

 つらつら読んでいくと、よほど作家が苛められているようにも感じるが、ちょっと待った。〆切を設定されているということは、その作家は作品を「待たれている」ということだ。「別に何でもいいから書いて下さい。期限いつでもいいですから。」と言われるのは、よほどの大家を除いて、当てにされてないということかもしれない。だから作家は苦しみつつも、ブッ壊れたコメントをまき散らして、何かのスイッチが入った拍子に、期待に応えて我々が「名作だ!」と感動するような作品を世に出す。また、編集者もそうした作品の第一の読者となれる喜びを独占できる。実はこの苦しみの記録は、この上なく至福の記録と言える。


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最終更新日  January 28, 2017 12:12:42 PM
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