映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

映画愛を積むひとを見ました。
予定調和といってしまえばそれまでなのですが北海道の四季が美しく撮られていました。


愛を積むひと
The Pearls of the Stone Man

出演
佐藤浩市　樋口可南子　北川景子　野村周平　吉田　羊　佐井戸　けん太　岡田　義徳

監督＆脚本
朝原　雄三

音楽
岩代　太郎

原作
エドワード・ムーニー・Jr.

　東京の下町で営んでいた工場を閉鎖し、残りの人生を北海道で過ごそうと決意した篤史と良子の夫婦。かつて外国人が暮らしていた家を手に入れて暮らす二人だが、仕事一筋だったゆえに篤史は手持ちぶさたになる。そんな彼のために良子は、家を囲む石塀作りを頼む。しかし、良子が以前から患っていた心臓病を悪化させて他界してしまう。深い悲しみに沈む篤史だったが、石塀作りを手伝う青年・徹との交流や、娘・聡子との再会を経て、前を向くようになる。

　エドワード・ムーニー・Jr.の小説を基にしたヒューマンドラマ。「日本で最も美しい村」連合第一号に認定されている北海道美瑛町で約1年に渡り撮影を敢行。石を積んだところで外敵を防げるような場所ではない。石を積むことは、何かを閉ざすための行為ではなく、むしろその事によって外部の人達と繋がる行為になる。バイトでやってきた徹、その恋人・紗英、紗英の為さぬ仲の義父・熊二。

　自分の倫理観を曲げたり、辛い思いをした人が、原因となった人を許すことは難しい。でも何かのきっかけさえあれば。篤史の場合は良子が生前残した手紙だった。いい奥さんだ。旦那さんがどんな行動するかお見通しで。そうは見せなくても、彼女が全部コントロールしていたんだろうなって思わせる夫婦仲。

　病気の事を死ぬまで隠し通した良子をはじめ、女性陣が皆強い。紗英の幸せのために無理やり恋人と別れさせようとする実母、不倫事件から立ち直って新しい恋に踏み出す篤史の娘・聡子。徹よりももっと前から母親になる決意をしていた紗英。男達の方がいくぶんロマンティストなのかも。



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