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映画・海外ドラマ・本 ひとこと言いた~い

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April 23, 2017
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みなさん、こんばんは。
みなさんにもかけがえのない友人がいますか?
本作はそんな友人達のことを思い出すきっかけになるかもしれません。

新しい韓国の文学 13アンダー、サンダー、テンダー
under,thunder,tender
チョンセラン
吉川凪

タイトルの「アンダー」「サンダー」「テンダー」にはそれぞれ「エイジ」という語がついてくる。アンダーエイジ=未成年、テンダーエイジ=未熟な年齢、サンダーエイジは著者の造語だが、疾風怒濤の青春時代を想定してもらうとちょうどいいかもしれない。

 三十代になった私は、かつて同じバスで学校に通った友達の画像を撮りためている。叔父をはじめとして、家庭内で暴力が当たり前になっているスミ。地元のアイドル的存在ミヌン。丸々していて、休み時間も勉強している優等生チャンギョム。流行の先端を走っていて、クラスメイトにも韓国にも馴染めないソンイ。そして双子の兄ジュワンと暮らしていたジュヨン。6人は、北朝鮮との国境沿いの町・坡州市で青春時代を過ごした。

 年頃になれば、グループ内でも恋の一つや二つは生まれる。まず、辛い家庭環境をすぱっと言いきってくれたミヌンにスミが思いを寄せる。私は学校に来ようとしないジュワンと親密になる。グループ外に恋人を求めるソンイのようなパターンもある。ずっと続く仲になるか、それとも短い間になるか。大人になれば「そういうことがあったねぇ」と笑いながら話せるネタが、いくつも生まれた。だが、一つのネタだけはどうしても話せなかった。

 そのネタのせいで、一人は家族を失い、一人は恋人を失い、一人は友も今までの環境も全て失った。それでも彼等は生き続ける。そこに至る道は決して簡単ではないけれど、時に当たり障りのない言葉で、時にきっぱりした言葉で、同じ時代を過ごした友達を気遣いながら、彼等は嵐をくぐり抜けていく。
「いるのかいないのかわからないみたいに生きて亡くなった人、いたけれどいなくなった人、いてもいなくても構わない人、いなくてもいるみたいに感じる人、いたりいなくなったりする人、いてくれたらいいなと思う人、いなくなってくれればいいのにと思う人、いないよりましだとも思えない人、いるべき時はいる人、いないと思っていたのにいた人、どこにでもいた人、どこにもいなかった人、いると同時にいない人、ひたすら存在する人、全然いない人、存在を認めさせてくれる人、いないことを認めさせてくれる人、いるべき所にいない人、いてはならない所にいる人」

と出会い、そして別れながら。

 それぞれのくぐり抜けて来た嵐を思い起こさせるような、少しほろ苦い、そして懐かしい作品。


新しい韓国の文学 13アンダー、サンダー、テンダー/チョンセラン/吉川凪【2500円以上送料無料】オンライン書店boox






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最終更新日  April 23, 2017 12:00:12 AM
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