映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさん、こんばんは。やっと来た週末ですね。
今週はフランスの大統領選挙がありました。奥さまとの年の差が話題になりましたが
フランスは恋愛に寛容ですよね？
ところでイギリスではどうでしょう？

トレヴィの泉で二度目の恋を
ELSA & FRED

出演
シャーリー・マクレーン　クリストファー・プラマー　マーシャ・ゲイ・ハーデン　
スコット・バクラ　ジェームズ・ブローリン

監督
マイケル・ラドフォード

　共に人生を歩んできた妻を亡くした80歳のフレッドは、引っ越したアパートで自由奔放な隣人のエルサと出会う。ひょんなことからフレッドに惹かれたエルサは、頑固なフレッドに心を開いてもらおうと奮闘。｢若い頃にピカソのモデルになったことがある｣｢いつか『甘い生活』のマストロヤンニとアニタのように、トレヴィの泉で愛を語り合うのが夢よ｣
と次々に嘘か真かわからないような話をするエルサに振り回されながらも心惹かれ、やがて人生を楽しむことを学んでいくフレッドだが…。

　伴侶を亡くした父親は｢身の回りの世話をしてくれる人がいないと、家事ができないんだから困るはず｣と見るからに派手な服装の女性を手配した娘は、一方で一人で使いきれない金を持つ父親を頼る。まるで世話が金を貰う代わりとでも言うみたいに。自分の家族との暮らしが長くなってしまった娘は、もう‘娘’と言うより母、妻なのだ。

　婿が嫌いでますます人嫌い、外出嫌いになっているフレッドは、最初は娘、娘の意を受けた孫、エルサ、主治医で友人のジョンに「公園に行こう」と誘われてうんざりする。こういう頑固な人の心を溶かすのは、少々ずうずうしいくらいで、突拍子もない事を言うエルサくらいの女性がちょうどいい。日本では70歳、80歳というと地味な服装になってしまうが、この映画のマクレーンはいつもおしゃれだ。プラマーも最初はジャージ姿で寝てばかりいたが、エルサと付き合い始めてからは、レストランに出かける時はぴしっとスーツで決めてくる。まだ人生も恋も諦めてない感じがいい。それでいて、がつがつしていない。
本当の大人の男ってこういう境地に辿りつけるのか。

　トレヴィの泉の映画再現ツアーもまた、フレッドの優しさが満載だ。エルサが「エグバーグが猫を連れていた。映画と同じにやりたい」「ここで‘猫にミルクを’と言ってマストロヤンニが買いに行くの」と言えば、フレッドは猫を探しに行ったりミルクを買いに行ったりするのだ。冬の夜の寒い中、店だってほとんど閉まっている。それでも文句一つ言わず、ざぶざぶとスーツ姿でトレヴィの泉に入っていく。昔の映画が最初モノクロシーンで挿入されるが、やがて現実のシーンもモノクロになり、現実と虚構が重なり合うようなクライマックスが良かった。

　オスカー受賞経験者の名優シャーリー・マクレーンとクリストファー・プラマーが共演。




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