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May 25, 2017
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みなさん、こんばんは。雨が降ると言われていましたが、結局降りませんでした。
うちでもゴーヤを植えています。豊作ゴーヤという名前なので楽しみにしています。

さて、こちらは厳しい武士道に生きる男とその家族の物語です。

深尾くれない
新潮文庫
宇江佐真理

 本も話のタイトルも忘れてしまったが、作品中の、この台詞だけは覚えている。
「ねえ、口を吸うておくれよ。」
今まで、こんな台詞を口にする、可愛い娘は見た事がなかった。
以後、
「可愛い江戸娘(または可愛い女性、男性)を書く作家」として、すっかり頭の中に刷り込まれた宇江佐さんが、 小説新潮でこの連載を始めた時には、戸惑った。可愛さが、あまりない。

 主人公は、徳川家光の時代、鳥取池田藩に実在した、深尾角馬。時代にあう剣法、雖井蛙(せいあ)流を作り出そうとする一方、「深尾紅」と呼ばれる見事な牡丹を育てている。 角馬の妻と娘がヒロインだ。しかし、二人とも角馬を天秤の片方に置くと、いかにもふつりあいに見える。角馬が幾分堅物だった事への反発もあったのか、彼女達は、愚かな方へ転んでゆく。夫婦と親娘、相手を選べない哀しさよ。

 居心地の悪さを感じながら、更に読み進めてゆくと、娘のふきが、 父・角馬にこんな事を言う。
私を斬らないで。母親を斬ったように。

 とむねを突かれた。
この言葉を言わなければならなかった娘と、「何を馬鹿な事を言ってるんだ。」と一笑にふす事の
できない過去を持つ父と、一体どんな顔をして、どれだけの時間向かいあっていたのか。
この救いのない親娘関係を見ているのが、苦しくなった。

 胸ふたがる思いが高まった時、じわじわと「くれない」が現れた。
物事の白黒をわきまえ、人よりも牡丹を愛するかに見えた角馬が、やっと見せた「くれない」。
驚いたのは私だけではなかったろう。
「井の中の蛙でも大海を知ることができる」 そんな矜持を持つ人が、よりによって、何で、こんな形を選んだか。 本当に、何て無骨で、不器用な人。称賛したいのか、惜しんでいるのか。二つの複雑な思いが混ざりあった。

 実際の記録には、角馬の最期が記されていて、親娘の会話はおそらく宇江佐さんの創作だ。しかし、この創作部分が描かれていた事で、一見奇矯・軽挙と映る角馬の行動に、愛と哀、二つの心の襞が添えられた。今までの作品では、まばらに振り分けられていた二つの心を、ためて、ためて、最後にがんっ、と持ってくる。この力技を手に入れた宇江佐さんが、この先どこまで行くのか。
私は、本当に、本当に、楽しみにしていた。


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最終更新日  May 25, 2017 12:06:01 AM
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