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June 2, 2017
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カテゴリ:フランス映画
みなさん、こんばんは。マリ―・アントワネットの恋人説といえばベルばらのあの人ですよね。
でももっと彼女が愛する人がいたら?そしてその事を最も近くで見ている人がいるとしたら?

マリー・アントワネットに別れをつげて
LES ADIEUX A LA REINE/FAREWELL, MY QUEEN

出演
レア・セドゥ ダイアン・クル―ガ― ヴィルジニー・ルドワイヤン

監督&脚本
ブノワ・ジャコー

 1789年7月14日、暴徒に襲撃されたバスティーユ牢獄が陥落しフランス革命が勃発。王妃マリー・アントワネットと、その寵愛を受けるポリニャック夫人らの名前が載った286名の処刑リストが出回り、ベルサイユに衝撃が走る。宮殿を逃げ出す貴族や召使が相次ぐ中、朗読係のシドニーは王妃に対する気持ちの深さから忠誠を誓うものの、王妃から思いも寄らない命令が下される。
 さまざまな逸話などで語り継がれてきたフランス王妃マリー・アントワネットの朗読係の視点で、フランス革命の裏側を1789年7月14日から16日の3日間に限定して描いた歴史劇。実際は年配の女性だったというマリー・アントワネットの朗読係を王妃に心酔する若い娘シドニーに置き換えた。シャンタル・トマのベストセラー小説「王妃に別れをつげて」を映画化。当初アントワネット役にはエヴァ・グリーンがキャスティングされていたが『ダーク・シャドウ』の出演と重なりダイアン・クル―ガ―に。クルーガーはフランス語をドイツ語アクセントで話している。これはアントワネットが当時話していたフランス語に寄せたから。実際のベルサイユ宮殿でロケを敢行。
 ソフィア・コッポラのガ―リ―映画から由緒正しい歴史劇まで、数々の映画の主役になってきたマリ―・アントワネット。彼女の定番の恋人と言えば、ヴァレンヌ逃亡を助けたフェルゼン伯爵だが今回は意外な人物。
 皆が国王夫妻の動向を見守る中、鮮やかな緑色のドレスで視線も逸らさず、かつ誰の視線も気にせずやってきたある女性に、王妃は近寄り、ほほを寄せる。悪名高いポリニャック婦人だ。シドニーに対しては、叱ったり「あなたの何が私を魅了すると?美しいばかりでなくその輝くばかりの若さよ」と甘い言葉をかけたり、自由自在にアメとムチを操る術を身につけている、生まれながらの王妃なのに、彼女にはメロメロ。本人は爆睡中なのに何度も使いをよこして「逢いたいの」寝ている(全裸で!)彼女のシーツを剥がしながら全身を見ているシドニーの目の怖い事怖い事。一方通行の愛ですね。どちらも愛する側が利用されていて、その事を利用される側が複雑な思いを抱えながら納得している。ある任務を命じられてからのシドニーの態度ががらりと変わる。王妃には思いを残しながらも、その思い人には愛憎半ば。「任務を果たしなさい」と言われても、内心は「ふん!」てなもの。小説ではシドニーの回想録という形になっているため彼女が無事革命を逃れた事がわかるが、映画では逃亡中で終わり、シドニーの行く末に不安を残す。フランスの新進女優レア・セドゥの演技が御見事。


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最終更新日  June 2, 2017 07:13:33 PM
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