映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさん、こんばんは。今晩は小林麻央さんが亡くなったニュースでもちきりでしたね。
ＮＨＫでも放送されました。

こちらはイタリアのある家庭の物語です。

我らの生活
LA NOSTRA VITA
カンヌ国際映画祭男優賞

　ローマ近郊の建設現場で働くクラウディオは、3人目の子どもを妊娠中の妻と2人の子どもに囲まれ、愛情あふれる幸せな生活を送っていた。しかし、間もなく出産というある日、妻が流産し、亡くなってしまう。これによって、質素で幸せな生活が滅茶苦茶になったことに腹を立てたクラウディオは、身に降りかかった不条理な出来事に立ち向かうことを決意。2人の子どもたちの笑い声、そして友人や家族の愛と支えに助けられ、クラウディオはこの圧倒的に不利な状況を克服してゆく……。

　妊娠中でもアツアツで、妻が死んだ後は寝室に子供も入れようとしない。アモーレに溢れている典型的なイタリア男クラウディオは、女にも男にももてる。だが善人とはいえない。工事現場のエレベーター跡でルーマニア人の死体を見つけるが、工事が中止になってしまうのを恐れて、黙認を決め込む。その後彼の妻と息子が訪ねてきてきまずい思いをするが、あっさり妻と寝てしまう。モラルがあるのか、ないのか、よくわからない。

　資金繰りに困ると、一旦給料を渡した後で「会社を作ろう」「投資しないか？」と怪しげな儲け話を持ちかけ、兄を警官に仕立てて給料を奪ってしまう。搾取されるクラウディオはまた、浮浪就労の外国人労働者を虐げる側でもある。

　フランスやイギリスでも問題となった移民はイタリアにもやって来る。彼等は不法就労者であり、警察を恐れている。だから安い賃金でも働くし、過酷な勤務でも嫌だと言わない。そんな彼等を安い労働力として利用して、イタリア社会が成り立っているという面もある。

　イタリア人情話というくくりだが、昔のイタリアとは一味違う。日本のように将来人口が減って行く国では単なる労働力としてのみならず、家族の一員、社会の一員として他国の人を受け入れ、共生を考える日も近いだろう。

我らの生活 / 洋画