映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさん、こんばんは。現在はせちがらい世の中だといいますね。
派遣切りが横行したり、悲惨な事件が起きたり。でも一昔前はこんなに人情があったのです、日本にも。


手のひらの幸せ

出演

浅利陽介　西田　敏行　仲間　由紀恵　村田　雄浩　永島　敏行

　児童養護施設で育った兄の健一と、のちに養子として引き取られた弟の龍二。ある日、大学進学に向けて頑張っていた龍二に、健一は龍二が以前から欲しがっていたフルートをプレゼントする。ところが龍二の入学試験の前日、健一が事故で瀕死のけがを負ってしまい……。

　歌手や俳優として活躍する布施明が創作した童話「この手のひらほどの倖せ」を基にしたドラマ。昭和30年代から40年代を舞台に、養護施設に引き取られた兄弟のきずなと幼き日の二人に訪れたささやかな幸せを描く。

　この映画、最初にクライマックスの兄の事故を持ってきて、そこから過去に遡る方がスムーズな流れに受け取られたと感じた。頻繁に過去と現在を行き来するので、「ラジオを通じて龍二をサポートしてくれる謎の存在」というエピソード中のびっくりに当たる話が、その他大勢の話の中に埋もれてしまっている。

　但し、童話の構成に忠実にストーリーを進めるべく原作者に配慮したのかもしれない。

　兄・健一の勤める大工の棟梁、兄貴分の森田さん、大学進学を後押しする龍二の養父母、吹奏楽部の顧問の先生など、孤独な二人を見守る大人達が多いことが微笑ましい。迷子になった時に親切にしてくれた本条さんなど、一回だけの登場かと思いきや、ラストで驚かされた。自然の美しさに負けず劣らずの優しい人々の心に、見終わって暖かい気持ちになれた。



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