映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさん、吹奏楽はお好きですか？
私も高校、大学、社会人とブラバンにはまっていました。
そんなブラバン大好き人間が集まる映画人生は狂詩曲(ラプソディ)を見ました。

人生は狂詩曲(ラプソディ)
BRABANCONNE/BELGIAN RHAPSODY

　吹奏楽欧州決勝コンクールの予選。ベルギーのフランドル地方の楽団「サン・セシリア」はワロン地方の「アンナバン」と同点1位になるも、ソリストのウィリーが演奏直後に心臓発作で亡くなってしまう。楽団員のエルケらはウィリーの死を悲しみ、意欲を失う。しかし、彼の死を無駄にできないと、メンバーたちはアンナバンの天才トランペット奏者ユーグをスカウトしようと思い立つが……。

　ウェディングドレスに袖を通す女性が登場し｢♪なぜこんな事になってしまったの｣と謳い出す。この映画ミュージカルが突然入って来る。皆踊れるし歌える。

　で「こんな事」になる前の状況が紹介。ベルギーはフランス語圏とフラマン語圏とに分かれており、フラマン語＝フラマン民族、フランス語＝ワロン民族と二つの民族で構成されている。第二次大戦後にはベルギーとドイツの国境でドイツ語が話されるようになり、ベルギーはマルチリンガルの国になった。特にワロン地方とフランドル地方は収入の格差なども影響しながら言語戦争と呼ばれる対立を繰り返してきた背景を知ると、二つのバンドのメンバーの反発もより理解できるはず。「サン・セシリア」はエルケの婚約者の父が経営する企業がスポンサーとなってバス貸し切り、楽器も貸与され練習場所も十分にあって制服も新調できる。一方「アンナバン」は市長が楽団のメンバーであることからもわかるように市営の楽団でそれほど資金が潤沢でない。だから余計に「アンナバン」は札びらで顔を叩いてうちのエースを引き抜いたと怒ったわけだ。

　この対立が対立のまま行ってどちらかが勝つ、という結末だとどうしても角が立つので、立たないような展開にうまく落としこんでいる。原題が「BRABANCONNE＝ブラハントの歌＝ベルギー国歌」なのだから、一つの国としてまとまろうね、と。演奏シーンは何度も出て来るがラスト、エンドクレジットに絡めた街中を練り歩きながらの演奏が良かった。パーカッションはゴミ箱を叩いてる。
　

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