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April 25, 2018
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みなさん、こんばんは。麻生副大臣や他の自民党議員の発言には誠意が感じられません。
いやですね、政治が停滞しているこんな空気。

さて、今日もバーバラ・ピムの小説を紹介します。

幸せのグラス (lettres)
A GLASS OF BLESSINGS
バーバラ・ピム

33歳のウィルメット・フォーサイスは、不可知論者の義母シビルと役人の夫ロドニーと三人で高級住宅街に暮らしている。子供がおらず人生に退屈していた彼女の前に現れたのは、親友の兄で謎めいた美男子ピアーズ。酒癖が悪く、危なっかしい彼に心惹かれるウィルメットは自らの恋心に自覚がないまま『ピアーズ改造計画』に乗り出すのだが…。

 バーバラ・ピムのウィルメットの人物造形がどんぴしゃでうまい。例えば教会の家政婦がやめてしまい、司祭から是非後任にと頼まれた場面。
おだてに乗って
「一瞬、司祭の家に住み込んでお世話してあげようかしらという気持ちになった」ものの、
「それからもちろん思い出したのです。自分が結婚していることや、大した家事をやっているわけではないけれど、それでもやはりロドニーの元を去るわけにはいかないことを。それにスキャンダルの心配なしに司祭二人と暮らすには、明らかに私は若すぎます。なのになぜテムズ司祭は私が適役だと思われたのでしょう?ひょっとすると私があまり若く見えなかったのでしょうか。」

おやおや、若いとお思いなのですな?

また、ピアーズの妹で親友のロイーナ夫妻を訪ねる場面では
「すらりとした若いイギリス人女性が二人、サリー州の道ばたで抱擁している…きっと私たちは、なかなか美しい「絵」になっていたことでしょう。」

んま!ごちそうさま。

更に、家に花束が届けられると
「そもそもシビルは、こうした崇拝の貢ぎ物をぜがひでも捧げたくなるようなタイプの女性とは大違いだからです。」

と決めつけ、自分あてだと思いこむ。

 下品ではないから口に出すことはあまりなく、それゆえに気づかれていないが、相当他人を見下している。慈善活動に熱心で敬虔な信者であり、良き行いをするよう努めている。しかし、本音と建前はきっちりと分け、その事に露ほども罪悪感を感じない。

 決して人は悪くないが、いわゆる残念な人。その事を誰よりも本人が分かっていない。そんな彼女と周囲とのギャップを効果的に描くには、一人称小説が最も効果的だ。ジェーン・オースティンの『エマ』が引き合いに出されているのも頷ける。だが、そんなヒロインにも、神様のグラスに残っていた安らぎのように、

「思っていたほど自分がよい人間ではなかったと気づくこともあるしね―実のところ、よい人間どころか、とんでもない人間だったてこともね。」

ダメな自分を認める素直さが残っていれば、再スタートのチャンスは与えられる。

おお、「あなたのすべての咎を赦し」て下さる寛大なる神よ、ほむべきかな。
それにしても、この時代にしてはお姑さま、さばけすぎです。



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最終更新日  April 25, 2018 12:02:01 AM
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