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カテゴリ:日本ドラマ
みなさん、こんばんは。秋ドラマがそろそろ最終回を迎える頃です。
ドラマイムズスカムを見ました。 舞台は2009年。東京近郊。 リーマン・ブラザーズの経営破綻により日本でも多くの会社員が職を失った当時、若者の貧困率が高齢者を大きく上回り、世代間格差という言葉が生まれた。 まさに、持つ者と、持たざる者が生まれた時代。 本作は、一流企業から新卒切りの憂き目に遭い、望まずも、オレオレ詐欺に手を染めることになった若者の顛末を描く社会派詐欺エンタテインメント。 出演 杉野遥亮 前野朋哉 大谷亮平 山本舞香 山中崇 和田正人 西田尚美 杉本哲太 戸塚純貴、福山翔大、水間ロン、若林拓也 華村あすか 柳俊太郎 監督 小林勇貴 脚本 継田淳 原案 鈴木大介「老人喰い:高齢者を狙う詐欺の正体」(ちくま新書) 第1話 2008年、リーマンショックの影響で新卒切りにあった草野誠実は、学生ローンの支払いや大病を患った父の治療費に苦しめられる。 そんな誠実に怪しいバイトを持ちかける親友の祥太郎。幼なじみの美咲の忠告を無視して話に乗る誠実だが、そのバイトとは振り込め詐欺の現金引き落とし役だった。 犯行当日、警察に追われた祥太郎を助けようとして事故を起こしてしまう誠実。集金屋の山田に捕らえられ、振り込め詐欺の実行現場に送り込まれてしまう。 よりにもよって主人公の名前(誠実)が皮肉ですね。冒頭息をするように息が合った仲間と振り込め詐欺の一手順を披露する主人公が一体なぜこの道で生きるようになったのかを過去に遡って描く。NHKドラマ「詐欺の子」を思い出した。 第2話 誠実を待っていたのは振り込め詐欺の新人研修。 周りは詐欺と知らずに応募してきた若者ばかりで、誠実はそこで子持ちのダメ男清宮と知り合う。鬼コーチ毒川のしごきで次々と脱落者が出るなか、誠実は前職の営業で培ったスキルで一目おかれる。研修最終日、誠実を含む五人は社会科見学と称して格差の現場を見せつけられる。 ショックを受けた彼らの前に現れる番頭の神部。神部は老人を日本のガンと言い切り、老人を攻撃する悪の講義を始める。 第3話 神部によって老人への憎悪を煽られた誠実たち五人は、振り込め詐欺要員の仕事を開始する。 最初は失敗続きだが徐々に成功率もあがり、大金を稼ぐようになる誠実。そのおかげで父の治療費やローンを払えるが、母の幸子や美咲には真実を告げられず、胸の内は複雑だ。 ある夜、職場の慰労パーティーで祥太郎の恋人・姫花に偶然出会い、酔った勢いで姫花の部屋へ。そこで待ち伏せしていた山田に出くわし、詐欺の稼ぎを差し出すよう脅される。 「ノーサイド・ゲーム」 にも出演中の大谷亮平 さんが説く「詐欺」と奪取の違い。どちらも金を奪う事には変わりないのに論理のすり替えが行われても目の前で語られてしまうと説得力があるのかも。まあ目の前の人がカッコいいと自分達もそうなりたいと思ってしまうものですよね、特に若者は。 第4話 神部は詐欺の金主たちに呼び出しを受け、店舗を増やすよう強制される。 人手不足から、誠実が急きょ店長代理を務めることに。とまどう誠実に清宮が急接近し、なかば強引に相棒を自称する。 母・幸子の疑いの目、父の病状の悪化、山田の脅し、とプレッシャーが重なるなか、誠実は自らの経験を元に詐欺のスクリプト=台本を書き、ノルマ達成を目指す。 そんなある日、詐欺の売り上げを狙った強盗が発生。誠実も夜道で襲われ、車で拉致されてしまう。 あれほどメンバーに憧れられていた神部が金主の前では猫を借りてきたようになる。世の搾取社会を批判しても結局詐欺の世界にもヒエラルキーがある。「仕事で認められる」「売上を上げる」と言葉を変えてもやっている事は詐欺。 第5話 誠実を拉致したのは山田だった。詐欺の売り上げ強奪を計画した山田は、誠実を拷問して神部の情報を聞き出そうとする。間一髪、店舗から依頼を受けた裏の何でも屋・小沼が現れ、誠実を救出する。修羅場をくぐった誠は神部に一目置かれ、ますます詐欺にのめりこんでいく。 いっぽう、姫花から誠実との一件を聞いた美咲は、誠実の仕事に疑念を抱き幸子に相談。 幸子は誠実の部屋に忍び込み、詐欺の証拠を見つけてしまう。そこへ誠実が帰ってくる。 今回 山中崇 さんが本当にわっるい顔でした。高度経済成長期ニッポンを支えて終身雇用で生活を脅かされることなく過ごしてきた老人が単なる金づるにしか思われていない。こんな世の中にした制度を追及するのではなく安定を享受している側が標的にされている。 第6話 誠実が詐欺の仕事を告白すると、幸子は意外にも協力を申し出る。訪問介護のアルバイトにおける迷惑老人たちへの怒りが、幸子の中にうっ積していた。幸子が提供した顧客情報・通称M名簿のおかげで売り上げは大幅アップするものの、集金屋不足のせいで取りはぐれが多発。 それを知った来栖は集金屋候補として仲間の不良たちを紹介するが、誠実はそれを拒否し、二人の関係は険悪になる。 叱責するかと思いきや協力を申し出るほど相当の鬱積が溜まっていた介護従事者の母。猥褻行為をしかけられても金を取られるほどの罰は必要なかったのではという彼女の良心もこの先麻痺していくのか。 第7話 老人宅を狙った空き巣に出くわし、大ケガを負った幸子。近隣でも同様の犯罪が連続し、その被害者はM名簿と被っていた。誠実は身内の裏切りを疑いつつも、仕事を推し進めていく。ノルマ達成を目前にしたある日、詐欺の集金を狙った強盗が発生し、それをきっかけに神部は金主の東条と衝突してしまう。解決を図った毒川の捜査により、来栖が不良たちを使って強盗を繰り返していたことが判明する。逃亡した来栖を追って、再び小沼が動く。 金持ちの老人から金を詐欺で奪う事は悪くない」が強盗で金を奪うことも“奪う”ことでは同じ。今まで営業成績だの他に仕事がないだの本質から目を背けていた誠実に母親の怪我という自分ではコントロールできない現実が立ちふさがる。かといって簡単にやめられそうではなく…。 第8話 不良たちの証言で、清宮も強盗に関わっていたことが判明する。 誠実は清宮を逃がそうとして捕まり、共犯者扱いされてしまう。神部は二人を叱責しつつも、監禁場所に鍵をかけずに去る。同じころ、剛力と杜がM名簿のデータを奪いに誠実の家へ侵入し、幸子と美咲に鉢合わせる。幸子は事実を告白してノートPCを美咲に託し、美咲は奪い合いの末に剛力たちを撃退する。駆けつけた誠実に、怒りをぶつける美咲。行き場もなくさまよう誠実の前に、突然山田が現れる。 誠実の甘さが裏目に出て最後はオトナがきっちりと始末をつけた回。#ノーサイド・ゲーム で筋肉を披露している人も身体は無事だが更に厳しい締め付けを食らう。体の一部を痛めつけるより使えない人を増やすよりも締め上げた方が得というこちらも大人の判断。逃げ場も頼る所もない誠実の行く先は。 第9話 山田に有り金すべて出すよう脅迫され、誠実は振り切って逃げる。詐欺の店舗は解散し、神部は事故に巻き込まれる。警察の捜査が迫るなか、追い詰められた誠は幸子と共に父の退院祝いのケーキ作りに没頭し、現実逃避する。しかし、ついに刑事たちが家に踏み込み、誠実は思いのたけを叫びながら逮捕される。二十日後、美咲が証言を覆したおかげで誠実は釈放される。警察署の前で再会する二人だが、そこへ突然、ずっと行方不明だった祥太郎が現れて…… 普通の生活に戻ろうと改心しても因果応報は追ってくると言いたげなタイムリーなプリウスの高齢者運転事故といいこれまで現実に即して書かれてきた物語世界がまず劇伴、次に演出と敢えて変えてきた最終回。愛する人の前に現れるそもそもの災いの元というまるでイヤミスみたいな幕切れ。 よるドラだから私は推しましたを見ました。 【作】 森下佳子 【音楽】 蔡忠浩(bonobos) 【劇中歌】 「おちゃのこサニサイ」「サイリウム・プラネット」「ただいまミライ」(作詞・作曲DogP) 【出演】 桜井ユキ 白石聖 細田善彦 松田るか 笠原秀幸 田中珠里 松川星 天木じゅん 川並淳一 榎田貴斗 小原滉平 篠原真衣 土井玲奈 / 澤部佑 村杉蝉之介 第1回 リア充に見られたいアラサーOLの遠藤愛は、友人の中でちょっとした見栄を張る日々を送っていたが、結婚を意識していた彼氏からその姿がみっともないとフラれてしまう。失意の中スマホを落とした愛が拾い主を訪ねてあるライブハウスへ向かうと、オタクたちの異様な熱気の中、地下アイドルのライブが行われていた。愛はその中で歌もダンスも下手な栗本ハナを見つけ、そのみっともなさに自分を重ねる。 冒頭に登場する女性は何かを既に成してしまった人。確信を持って為したことは口調と表情からわかる。ではなぜ確信を持つに至ったかが倒叙スタイルで語られる。強すぎる推し=好意が推し=殺意にいともたやすく変わる瞬間&事件を直近で見てしまったのでリアル感が半端ない。 第2回 愛はハナを応援するために度々ライブへ顔を出すようになった。オタク仲間たちとも打ち解けてきた頃、ハナには瓜田というストーカー気質のオタクがいることを知る。その闇は深く、運営のブラックさやハナの貧困状況も知った愛は、あまりの危うさに関わるのを辞めたい気持ちと、どうにかしてハナを助けてあげたい気持ちとの板挟みになって悩む。 最近起こったアイドル暴行事件の一歩手前になりそうな状況。第2話は物をもらったりおごられたりすると嫌と言いにくいアイドルに微笑むのも営業だという意識が抜け落ちてしまうファンの話。今回はうまく落としどころがついたけれど全てのアイドルが円満解決になるわけじゃない。 第3回 瓜田撃退作戦を経て、愛とハナの距離が縮まった。オタ活に精を出し、仕事にもメリハリが生まれて愛の毎日は充実感を増すが、オタクであることは周囲に隠し続けている。小豆沢からは「所詮みんなが良いって言うものしか、良いって言えない奴だ」と鋭い指摘を受けるが、自分がドルオタだと認めることに抵抗感のある愛。そんなある日、愛はライブ会場の近くで会社の同僚と出くわしてしまう。 アイドルの人気動向に一喜一憂する姿を見ておらず「彼氏と別れて可哀想なOL」というフィルターがかかった職場友達には愛の行動が確かに共依存に見え、厳しい事を言っても許されるだろうと思い、言ってしまったのだろう。桜井ユキ さんのくるくる変わる表情に釘付け。 第4回 物語は前半戦クライマックスへ。サニサイが夏フェスにエントリーすることになった。推しを晴れ舞台に立たせるべく投票権を買い漁るオタクたち。愛もハナの夢を叶えてあげたいと思うものの、お金で夢を買うかのようなシステムに納得できず、複雑な思いを抱える。そんなある日、ライブ中にある出来事が起こり…。 洗濯機を送り付け食事を奢ってチケットを買い占めていた客を強引と非難していたが現金を送って同じ事をしている愛。光の海を見て幸福に包まれるハナと愛だけど光は一瞬に通り過ぎていく。安藤サクラ さんこれだけ特徴がわかればカメオ出演にならないでしょう。 第5回 夏フェスから9か月。人気も知名度も上がったサニサイには様々な仕事が舞い込んでくるようになる。しかし忙しくなるにつれてメンバーのプロ意識にズレが生じ始め、センター花梨と、2番手の凛怜が大激突。やがてそれはオタクたちをも巻き込んだ代理戦争になっていく。そんなある日、ハナ推し・中立派の愛のもとに、意外な人物から連絡が来て。 一つの目標に向かっている時はファンもアイドルも前しか向いてないが「永遠にアイドルではいられない」ことに気づいて他に目も向き醒めてくる。推しの支えで分裂を避け退位エピソードなのにどこか不穏な後半。解散コンサートの最中こんなに愛が憑き物が落ちた表情の理由は? 第6回 不仲を乗り越えウェブCMへの出演を果たし、絶好調のサニサイとオタクたち。しかしある時からハナにまつわる黒い噂が出回るようになる。信じないと自分に言い聞かす愛だが、それ以来ハナの態度に裏があるように思えて、悶々とした気持ちになる。そんなある日、ライブ会場にハナの過去を知る人物が訪れた。 押されたのは瓜田らしいが本来なら生きててよかったとなるはずがなぜ愛は彼が喋ることを極度に恐れるのか。自分にも過去があるようにアイドルにも勿論過去がある。だが推しが辛い過去や現在を忘れさせてくれる存在としてアイドルを見ている時点でそんなことはすっとんでいるのだ 第7話 物語はいよいよ最終章に突入。ハナの過去が暴露されたことで、愛はハナを推すことが出来なくなってしまった。グッズを捨て、オタクを辞めた愛。しかし運営がハナを切ろうとしている噂を聞き、居ても立ってもいられず小豆沢らとともにハナの本当の過去を探るために動き出す。自分が推してきたハナは虚像だったのか?それとも…。 成仏した愛を迎える椎葉「お帰りなさい」「なんであの時手を取らなかったのか」と悔やむ愛に「今からやればいいじゃん」という小豆。皆が愛に優しい中解散が決まりついに推しの押し登場。しかし刑事による待ったが。真相は最終回に。 最終回 愛の取り調べはいよいよ核心に迫り、瓜田に誘拐された時の詳細を語り始める。しかし担当刑事の聖護院は愛の供述内容がどうも腑に落ちない。取り寄せた防犯カメラの映像を再度チェックしたうえで、聖護院は一つの推理を語り始める…。果たして事件の全容とは?「推し」との出会いが愛にもたらしたものとは?愛はオタク沼の果てに何をみたのか、衝撃と感動の最終話。 ああなんとなく気にかけてるなぁというさりげない演出を経て最終回のカップル誕生。体裁を繕っていた主人公がアイドル推しになることで一皮もふた皮も向けて成長する物語。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
November 27, 2021 05:33:20 AM
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