映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさん、こんばんは。こんばんは。知り合いが韓国に行って風邪をひいてきました。
まあ日本より寒いですからね。

映画『レオン』に似た関係を築く男女の物語を紹介します。

ブラックバード (ハーパーＢＯＯＫＳ)
Black Bird
マイケル・フィーゲル

　9人死亡、12人負傷。国内テロを請け負う殺し屋エディソンは、とあるファストフード店で頼んだハンバーガーにマヨネーズが入っていたことから銃乱射事件を起こす。彼は卵アレルギーだったのだ。その時現場にいた8歳の少女クリスチャンを現場から連れ去る。少女はなぜか逃げようとせず、やがてエディソンの“娘”として仕事を手伝い始める。だが殺しから殺しへ渡り鳥のように暮らす2人に、運命は思わぬ代償を課してきた。

　粗筋を読むとどうしても映画『レオン』を想起するが、もう少し生々しい。『レオン』では二人の関係はプラトニックだったが、今回は際どいシーンも。クリスチャン改めXチャンが2008年から2018年まで（8歳の少女から18歳まで）の期間を描いているが、ちょうど美しい女性に変わってゆく時なのだから、そりゃあエディソンも心が揺れる。クリスチャン、エディソンのモノローグで交互に描かれるので、二人の世界にどっぷり浸れる。甘ったるい言葉とは無縁で、少女が成長するにつけ、ぶつけあう言葉も乱暴になる。マヨネーズのないハンバーグのように味気ない日常を送りながら、二人にしかわからない絆を確かめあうような会話もある。

　一歩間違えば彼女が死ぬ危険がある、こちらも際どい場面が出て来る。そうまでしてなぜエディソンがクリスチャンに殺し屋家業を教え込むのか？という疑問も上がっていたが、一緒に行動するのだから、いちいち面倒を見てはいられないし、何よりエディソンが唯一教えられる技術なので無理はないだろう。好き嫌いが分かれる作品。

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